6月後半からの主役はグラフィックスカードだった。まずは6月18日に販売解禁となった「GeForce GTX 280」搭載カード。各ベンダーからはリファレンスクーラー搭載タイプがリリースされたが、MSIやInnoVISIONは、初回からオーバークロックモデルを投入している。価格は7万5000円前後から9万円弱で、6月末現在も在庫は少数。ただし、モデルを限定しなければ、入手は容易な状況だ。
GeForce GTX 280は、6月17日にNVIDIAから発表されたばかりの新型ハイエンドGPUで、旧世代のGeForce 9800 GTXから大幅にスペックアップしている。試用したT-ZONE.PC DIY SHOPの店員さんは「とりあえず消費電力と発熱の問題を抱えていますが、それでも欲しくなるほど高性能です。標準構成のカードでも3D Markで9000は下らないですね」と語る。
そのハイスペックな仕様を待っていたユーザーは多く、8万円前後の高価な製品ながら、6月末までヒットが続いている。ツートップ秋葉原本店は「1チップでの最強カードは1年半前に登場したGeForce 8800 GTX以来。ハイエンドゲーマーで9800シリーズをスキップした人は多いので、好調な売れ行きには納得しています」と話していた。
GeForce 9800 GTXと後述するRADEON HD 4850のヒットであおりをうけたGeForce 9800シリーズは、各ショップで特価販売が始まっている。某ショップは「店舗レベルで赤を切ってでも早く放出したい。NVIDIAとAMDともにGPUの発表から発売までほとんど時間がなかったので、在庫調整ができなかったのが正直なところ。勘弁してほしいですよ」と漏らしていた。
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