“小っちゃい”のが人気だった7月のアキバ5分で分かった気になる、7月のアキバ事情(1/4 ページ)

» 2008年08月07日 12時00分 公開
[古田雄介,ITmedia]

「例のヤツ入りました? まだですかそうですか」――Atomノートが大人気

MSI「Wind Notebook U100」

 6月に注目を集めたのはAtom搭載のmini-ITXマザーだったが、7月に入ると今度はAtom搭載のミニノートが脚光を浴びた。最初に登場したのは、7月4日デビューの「Wind Notebook U100」。1024×600ドットの10型ワイド液晶を搭載したモバイルノートで、CPUにAtomを採用したほか、1Gバイトのメモリや80GバイトのHDDを内蔵し、重量は1キロにまとめている。価格は6万円弱で、入荷した日に売り切れの札を掲げるショップが後を絶たなかった。

 その翌週には、ASUSTeKから1024×600ドットの8.9型ワイド液晶を搭載した「Eee PC 901-X」が登場。Atom N270や1Gバイトメモリ、12GバイトのSSDを搭載するなど、元祖モデルの「4G-X」より数段高い性能を備え、価格は約1万円高い6万円弱で出回った。しかし、こちらも入荷数が少なかったこともあり、即日完売が目立った。

 その後、両モデルの再入荷のウワサが流れたり、実際にごく少数が出回ったりしたが、8月初旬現在まで入手困難な状況が続いている。ツートップ秋葉原本店によると「お盆明けにある程度の再入荷が見込めるかもしれませんが、それは希望的観測。潤沢に出回るようになるのは9月以降でしょうね」という。

 ちなみに、某メーカー担当者も「工場で鋭意製造中です。ただ、地方の家電量販店では比較的入手しやすい状況になっているようです。都心は人気が過熱すると一気に売れるので、現状を踏まえると9月ごろまでは厳しい状況が続くでしょうね」と、ショップと同じ意見を述べていた。

 ただし、7月の状況だけでAtomノートがブレイクしたと考えるのは早計との意見もある。あるショップのベテラン店員は「製品が潤沢にそろったときの人気をみなければ判断できません。Atomノートはある程度高性能だとは思いますが、デュアルコアCPUには勝てないので、過度の期待は禁物。完全にネット用と割り切って使う人がどれくらい存在するか。そこに真のブレイクのカギが隠されていると思います」と語った。

ASUSTeK「Eee PC 901-X」(写真=左)。7月末からBLESS秋葉原本店で、日本ヒューレット・パッカード「HP 2133 Mini-Note PC」の取り扱いも始まった。価格は7万9800円(5台限定)。CPUにC7R-M ULVを採用する8.9型ワイドノートだ(写真=中央)。8月中旬のデビューが予想されているエイサーのAtomノート「Aspire one」(写真=右)

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