“プチぜいたく”を味わえるミドルレンジノートPC――デル「Studio 15」選べる天面カラーは全8色(1/2 ページ)

» 2008年08月14日 10時10分 公開
[兼子忍,ITmedia]

 デルが新たに投入したStudioシリーズは、高いデザイン性と性能を備えたコンシューマー向けPCだ。同社のラインアップの中では、エントリーのInspironシリーズと、ハイエンドのXPSシリーズの間を埋めるミドルレンジを担う主力シリーズとなる。デスクトップPCは先ほど発表されたStudio Hybridシリーズ、ノートPCは15.4型ワイド液晶ディスプレイ搭載モデルが2機種、17型ワイド液晶ディスプレイ搭載モデルが1機種用意される。詳細はこちらの記事に譲り、ここではインテルプラットフォームを採用した「Studio 15」を取り上げる。

タッチセンサやスロットインDVDの採用で1ランク上の高級感を演出

15.4型ワイド液晶ディスプレイを搭載したStudio 15

 本機の特徴としてまず挙げられるのが、デザイン性を重視したボディだ。カラーリングはグレーとブラックが主体となるが、液晶ディスプレイ天面のカラーはタンジェリン・オレンジ、チェリー・ピンク、インテリジェント・ブルー、クール・ブラック、グラファイト・グレー、オリーブ・グリーン、プラム・パープル、クラシック・レッドと全8色で、ユーザーの好みに合った色を選択することが可能だ。また、光沢感のあるグラファイト・グレーで塗装されたパームレストには、地図の等高線を思わせるパターンが淡くプリントされている。なお、このパターンは天面のカラーバリエーションの1つであるグラファイト・グレーの天面でも採用される。ちなみに、ボディサイズは356(幅)×262(奥行き)×25.3〜33(高さ)ミリ、重量は約2.77キロある。

 キーボードの奥に、第2世代Vostroシリーズと同じようにタッチセンサのメディア操作ボタンと音量調整ボタンを導入したのも目を引く。指先で軽く触れるだけで操作できるほか、ボタンに触れると中に仕込まれた白色LEDランプが柔らかく光る仕組みで、操作性とデザイン性の双方を向上させているさらに、光学ドライブにスロットイン方式のドライブを採用するなど、デザインへのこだわりは細部にまで渡る。ただし、電源ボタンを液晶ディスプレイの右ヒンジ部という、目の届きにくいところに配置するのには、少々やり過ぎという印象も覚えた(もっとも、一度その場所を覚えれば、次から操作に迷うことはなかった)。

評価機が採用していたインテリジェント・ブルーの天面(写真=左)。計8色のカラーバリエーションが用意されている(写真=右)。BTOでカラーによる差額はない

 電源ボタンと反対の液晶ヒンジ部左側面には、「Wi-Fi Catcher」と名付けられたボタンが搭載される。PCの起動中にこのボタンを押すと、本機の周辺にある無線LANアクセスポイントを探査し、SSIDと信号強度を表示してくれるほか、本機の電源がオフの状態でも、無線LAN機能のスイッチがオンであれば、ボタンの周囲を取り巻く円形のLEDの光り具合によって、無線アクセスポイントの有無と信号の強度を知ることができる。据え置き重視のユーザーの場合、本機をモバイルシーンで利用する機会は少ないが、別室や屋外に持ち出す場合に、無線LANのアクセスポイントを簡単に探し出せるのは便利だ。

起動中にWi-Fi Catcherボタンを押すと、本体の周辺にある無線アクセスポイントと、各アクセスポイントの信号強度が一覧表示される(写真=左)。ただし、Wi-Fi Catcherは周囲の無線LANの状態を調べるための機能で、このウィンドウからアクセスポイントをクリックして無線LANに接続することはできない。マルチメディアランチャ「MediaDirect」の画面(写真=中央)。OS起動後に利用が可能だ。ExpressCardスロットに収納可能な赤外線リモコンが付属する(写真=右)

 端子類は大半が左側面に集中し、ExpressCardスロットとSDメモリーカード/メモリースティック/xDピクチャーカード対応のメモリカードスロット、ヘッドフォンなど使用頻度の高いものを手前側に配置する。USB端子は2基ずつを左右の側面に並べて使い勝手に配慮しているほか、HDMI(Ver.1.2a準拠)やアナログRGB出力、ギガビット対応の有線LAN、4ピンのIEEE1394を備え、前面と背面はすっきりとした見た目になっている。

 BTOメニューでは右パームレストに指紋認証センサを追加可能(5250円)で、安全にWindowsへのログオンやパスワードの入力を行なえることから、予算が許すならぜひ搭載しておきたいオプションといえる。

前面はラッチレスのためすっきりしている(写真=左)。背面はバッテリーと排気口のみだ(写真=右)。評価機は9セルバッテリーを搭載していたので傾斜がついているが、6セルバッテリーならば底面にバッテリーが出っ張らない

HDMIやメモリカードスロット、無線LANの電源スイッチといった主な端子は左側面に並ぶ(写真=左)。右側面は4ピンのIEEE1394と2基のUSB 2.0、スロットインの光学ドライブが配置される(写真=右)

選べる画面解像度とキーボード

15.4型ワイド光沢液晶ディスプレイを採用する。1440×900ドットのみバックライトが白色LEDとなる。輝度は16段階に調節できるが、極端に明るすぎたり暗くなることはなかった

 ラッチレスの液晶ディスプレイは、パネルサイズは15.4型に固定されるものの、画面解像度は1280×800ドット、1440×900ドット、1920×1200ドットの3種類から選択できる。いずれも光沢タイプ(TrueLife)で、非光沢は用意されず、評価機が採用していた1440×900ドットのみ白色LEDとなる(ちなみに、ボディサイズは白色LEDになっても変わらない)。評価機のパネルは、視野角が左右方向こそ十分な広さを持っていたが、上下方向はやや狭く、画面への映り込みも目立った。とはいえ、パネル角度を適当に調整すれば問題ないレベルだ。

 BTOでは、1万1150円の追加で1920×1200ドット表示にアップグレード可能だ。広大なデスクトップ画面を比較的安価に手に入れられるのは大きな魅力といえよう。なお、評価機は液晶ディスプレイの上部に200万画素Webカメラを内蔵していたが、白色LED以外(1920×1200ドットまたは1280×800ドット)ならばBTOメニューで省くことができる(−5250円)。

 キーボードは、主要キーのピッチが縦横とも実測で約19ミリと、デスクトップPC用キーボードに匹敵する幅を持つ。キートップが黒、土台部分が濃いグレーというツートーンなのもしゃれている。ただ、Enterキーの右側にHomeやEnd、PageUpやPageDownといったキーが並んでおり、キーの間隔が4ミリあいているとはいえ、慣れるまではミスタイプを誘いそうだ。また、右Shiftキーが小さく、BackSpaceとDeleteキーの位置関係が一般的なノートPCと異なるのも意見が分かれるところだろう。BTOでは、右Shiftキーやスペースバーが長めになる英語キーボードに差額なしで変更できるので(Enterキー周辺のキー配列は共通)、気になるユーザーは検討をしたいところだ。

 タッチパッドは、ごくシンプルな2ボタンタイプで、操作面の右端と下端を指先でなぞることでウィンドウの上下/左右スクロールを行なう。タッチパッドとパームレストは一体成形だが、境目は段差がつけられている。操作面と周辺の色は同じなので視覚的には少々見分けづらいが、表面塗装はパームレストの光沢塗装に対し、タッチパッドには指先の滑りをよくするつや消し塗装が施されるため、指先で確実に操作面を探り当てることができた。なお、クリックボタンはストロークが浅めでクリック感に乏しい印象だ。

キーボードは19ミリピッチで3ミリのストロークを備えるが、Enterキー右側の配列が気になるところ(写真=左)。キーボード上部にタッチセンサのワンタッチボタンが並び、その上にステレオスピーカーが内蔵されている。タッチパッドは一般的な2ボタンタイプで、ドライバもアルプス製のシンプルなもの(写真=中央と右)。ジェスチャー操作やランチャ機能は持たない

 次のページではシステムやパフォーマンスをチェックしよう。

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