富士通のフリースタイルPCを“開放”にしてみた むいてみました

» 2008年08月14日 15時33分 公開
[田中宏昌,ITmedia]

富士通のボードPC「FMV-DESKPOWER F/A50」

「FMV-DESKPOWER F/A50」

 現在、日本国内でコンシューマー向けのデスクトップPCといえば、液晶一体型PCが主流だ。中でも、ボードPCといわれるスリムでデザイン性に富んだモデルの人気が高く、各社ともラインアップに組み込んでいる。大画面の液晶ディスプレイを搭載しながら、少ない設置面積で済む大きさと手ごろな価格が、売れている要因だろう。

 今回取り上げる富士通の「FMV-DESKPOWER F」は、多機能な「FMV-DESKPOWER LX」シリーズ、低価格な「FMV-DESKPOWER EK」シリーズに続く液晶一体型モデルの第3弾にあたる。同社の液晶ディスプレイ一体型PCとしては初のボード型であり、店頭モデルのスノーホワイト、直販のWEB MART専用カラーのピンクオパールともに柔らかい色合いで、丸みを帯びたボディが印象的だ。同社ではフリースタイルPCと名付け、デザイン、設置性、使いやすさに配慮したアピールとしている。

 製品レビューやフォトレビューなどは下記の記事に譲り、ここではノートPCのアーキテクチャを全面的に採用した中身をチェックした。

店頭モデルのスノーホワイト(写真=左)と、直販のWEB MART専用カラーのピンクオパール(写真=右)


液晶一体型PCながら、内部へのアクセスは容易に行える

 通常、液晶一体型PCというと、内部へのアクセスはメモリスロットがせいぜいでメンテナンス性はいまひとつの場合がほとんどだ。しかし、本機は背面のネジを4本外すだけで内部にアクセスが可能だ。PCを自作した経験があるならば、苦もなくメモリスロットやHDDベイにたどり着けるだろう。メーカーの保証対象外となるが、メモリの増設やHDDの換装は液晶一体型PCの中でも容易な部類に入る。

 採用されるチップセットはIntel GM965 Expressで、メモリは最大4Gバイト(SO-DIMM)、HDDは2.5インチSerial ATAで、厚さ12.5ミリのドライブも搭載可能だ。また、CPUも基板じか付けではなくソケットタイプ(Socket P)のため、より高速なCPUに交換できる。今回は試しにCore 2 Duo T8100(2.1GHz/2次キャッシュ3Mバイト)から同T9500(2.6GHz/2次キャッシュ6Mバイト)に換装したところ、Windowsエクスペリエンスインデックスでのプロセッサのサブスコアが5.1→5.5に向上した。

注意

製品を分解/改造すると、メーカー保証は受けられなくなります。内部で使用されている部品などは編集部が使用した製品のものであり、すべての個体にあてはまるものではありません。



内部へのアクセスは、背面四隅にあるネジ4本を回すだけですむ(写真=左)。一体になった台座とカバーを外すとメモリスロットやHDDベイが現れる(写真=右)

HDDベイは2本のネジで固定されている。HDD自体は四隅にあるネジ穴の溝にカバーをはめ込んで固定する仕様だ(写真=左)。DVDスーパーマルチドライブも2本のネジを回すだけで取り外せる(写真=右)

CPUとノースブリッジを冷却するヒートシンク(写真=左)。直径4センチの薄型ブロアーファンを搭載している(写真=右)

215×240ミリのオリジナルマザーボード。CPUやノースブリッジ、メモリスロット、PCI Express Miniスロットなどが表面にあり(写真=左)、裏面はサウスブリッジやPCカードスロット(TypeII×1)などがある(写真=右)

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