米MSが“青い次世代マウス”など最新モデルを続々投入Hardware Anywhere(3/3 ページ)

» 2008年09月10日 19時00分 公開
[後藤治,ITmedia]
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Go Anywhere――マウスとキーボードの新製品

ハードウェアグループ ワールドワイド プロダクトマーケティング担当ディレクターのバーブ・シュワービィ(Barb Schwabe)氏が、人間工学と先進的なデザインを融合した「Arc Mouse」を紹介した

 今回の発表を貫く3つの柱――Play Anywhere、Share Anywhere、Go Anywhereのうち、最後のGo Anywareでは、マウスとキーボードの新製品が披露された。まずは非常にユニークなデザインで注目を集める「Arc Mouse」だ。左右どちらの手でも使えるエルゴノミクスデザインを採用しつつ、月の形のような弓状のフォルムをしており、ボディの半分(手首側)ほどを内側に折りたためる機構が目を引く。実際に開閉してみると、ヒンジの感触は携帯電話に近い。ちなみに、Arc Mouseは4ボタンマウス(ホイール含む)だが、チルト機構を省いているため、同社製品でよく見られるぬるぬるとした感触のホイールではなく、カチカチと小気味よく回転するホイールになっている。

 ワイヤレスレシーバー部は非常に小型で、マグネットを利用して本体底部に格納できる。PCとの通信は2.4GHz帯の無線方式を採用し、到達可能距離は約30フィート。本体サイズは58.8(幅)×112.78(奥行き)だ。カラーバリエーションは赤と黒で、赤は天面部が光沢感のある仕上げ、黒はマット仕上げになる。価格は59.95ドルで9月発売予定。

※記事初出時、Arc Mouseの仕様について5ボタンと記載しておりましたが、正しくは4ボタンになります。おわびして訂正いたします。

2色のカラバリが用意されるが、色によって表面のコーティングが異なる

超小型レシーバーを採用。内側にマグネットで吸着する(写真=左)。一見すると携帯電話のような構造だ(写真=右)。キャリングケースも付属する。口の部分がマグネット式になっていて自然に閉じる(写真=右)

7色のバリエーションで展開する「Wireless Mobile Mouse 3000」

 続いて、ワイヤレス光学式マウス「Wireless Mobile Mouse 3000」、ワイヤレスレーザーマウスと薄型キーボードのセット「Wireless Laser Desktop 6000」、光学式マウスとワイヤレスキーボードとのセット「Wireless Media Desktop 1000」を紹介した。

 Wireless Mobile Mouse 3000は、1000dpiの光学センサを搭載したモバイル向けマウスで、コンパクトなボディの底部にワイヤレスレシーバーを格納できる。バッテリー駆動時間は単三電池1本で約6カ月。ワイヤレスレシーバー格納時に自動的に電源がオフになるギミックを備えるほか、緑と赤に光るインジケータで電池残量を確認できる。カラーバリエーションは、黒と白のほか、青、赤、ピンク、紫、緑の全7色。価格は29.95ドルで、基本色の黒と白が9月、それ以外は2008年末に発売される予定だ。

Wireless Keyboard 6000

 Wireless Laser Desktop 6000は、2.4GHz帯の無線を利用したワイヤレスキーボードで、緩やかに湾曲したキーレイアウトを採用する。本体のエッジを半透明のクリアパネルで囲っているのが特徴的だ。このデザインは、Windows Aeroのルック&フィールにあわせたという。本体上部にメディアコントロールボタンを並べたほか、左側にZoomボタン(拡大/縮小)や、よく利用するWebサイトやフォルダなどを割り当ててワンプッシュで起動できる「My Favorite」キー、Flip 3D用のキーなども用意されている。なお、セットのマウスには「Wireless Laser Mouse 6000」が付属するが、キーボード単体モデル「Wireless Keyboard 6000」もラインアップされている。価格はセットモデルが99.95ドル、単体モデルが59.95ドルで、ともに9月発売予定。

 Wireless Media Desktop 1000は、ストレートタイプのキーボードと、左右対称のデザインを採用したワイヤレス光学式マウス「Wireless Optical Mouse 2000」をセットにしたもの。キーボードはシンプルながら、メディアコントロールボタンをはじめ、My Favorites Keysやフリップ3Dキーなども搭載する。価格は49.95ドル。9月より発売される。

Wireless Keyboard 6000は、エッジ部分が半透明になっている(写真=左)。Wireless Media Desktop 1000(写真=中央)。左Altキーの右にWindows Vistaのフリップ3D専用キーが並ぶ(写真=右)

BlueTrack技術を公開――青色LEDを採用した光学式マウス

 ひととおりの新製品発表が済んだ後、進行役のバーブ・シュワービィ氏が声のトーンを落とし、「わたしたちはただ新しい製品を紹介するためだけでなく、革新的なことを伝えるためにここにいる」と言葉を続けた。そして照明が落とされ、代わりに青い光が暗い会場を照らす。

 スクリーンには「Welcome to BlueTrack」という言葉とともに新しいマウスの姿が浮かび上がる。しばらく前からティーザー広告で“さよならレーザー”や“世界で最も最先端のマウス”として同社が展開していた新しいマウスの登場だ。今回紹介されたのは、「Microsoft Explorer Mouse With BlueTrack Technology」(以下、Explorer Mouse)と「Microsoft Explorer Mini Mouse With BlueTrack Technology」(以下、Explorer Mini Mouse)の2製品。名前から分かるように、同社がBlueTrack Technologyと呼ぶ新しい技術を導入している。

手前がExplorer Mouse、奥がExplorer Mini Mouse。大理石上でも利用できる(写真=左)。本体底部にはワイヤレスレシーバーを格納できる(写真=中央)。赤色LEDを採用した従来の光学式マウスと比較。BlueTrack技術を採用したマウスは、光がきれいな円を描いているのが分かる(写真=左)。

約40種類の素材を対象に表面の読み取り評価を行ったという

 BlueTrack Technologyは、マウスの読み取りセンサとして、従来の光学式マウスに使われてきた赤色LEDに代わり、青色のLEDを採用したものだ。また、これにあわせて光の出力を約4倍にし、(読み取り面の)コントラストを上げることで、大幅に精度を向上したという。実際に、今までのレーザーマウスが苦手としていた大理石のような素材の表面でも読み取れる様子をデモしてみせた。

 Explorer MouseとExplorer Mini Mouseの光学性能は同じで、読み取り速度は8000fps(ただし、状況によっては最適な値までレートを自動的に落とす)。解像度は「一般的な用途での生産性の向上に適した」(同社)1000dpiとなっている。トラッキング速度は1829ミリ/秒だ。ボタンは標準的な5ボタンで、左右ボタンの耐用回数が300万回、サイドボタンが100万回(公称値)。なお、バッテリー駆動時間は、Explorer Mouseが内蔵バッテリーで約3週間、Explorer Mini Mouseは単三電池1本で約6カ月となっている。

 本体のサイズと重量は、Explorer Mouseが80.7ミリ(幅)×116ミリ(奥行き)×45.6ミリ(高さ)/153グラム、Explorer Mini Mouseが69.7ミリ(幅)×90.4ミリ(奥行き)×41.1ミリ(高さ)/107グラム。


 なお、今回発表された全製品の国内投入時期、および価格は現在のところ未定。

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