オンキヨー、SOTECブランドのデスクトップPC2シリーズを発表

» 2008年09月17日 15時00分 公開
[ITmedia]

 今回登場するデスクトップPCの新製品は、液晶一体型PCの「SOTEC E7」2モデルと高機能スリムタワーPCの「SOTEC S5」5モデルが用意される。

オンキヨーとソーテックの合併で一新されるブランド戦略

 オンキヨーは2007年にソーテックを子会社にした後に合併契約の作業を進めており、2008年9月1日にソーテックとオンキヨーは正式に合併した(契約自体は5月に締結しているが効力が発生したのは9月1日から)。今回登場する製品は合併後第1弾の製品となる。オンキヨーでは、同社とソーテックとで扱ってきたPC製品のブランド構成について整理を進めており、特にソーテックで用意されていた3つのブランド(デスクトップPCの“PC STATION”、ノートPCの“WinBook”、法人向けPCの“e-three”)をすべて「SOTEC」ブランドに集約することで、オンキヨーのPCラインアップは「ONKYO」ブランドと「SOTEC」ブランドの2本立てとなった。

 オンキヨーでは、「ONKYO」ブランドのPCは、これまでどおり、本格AV機能を搭載したオーディオマニア向けの製品に限り、「SOTEC」ブランドのPCでは、通常タイプのデスクトップPCとノートPCが扱われるとしているが、それに加えて、「後発のオンキヨーは、大手のメーカーが参入できないところでかんばっていく」(オンキヨー 常務取締役EMS事業本部本部長)という考えのもと、「新規領域」と同社が名づけるカテゴリーのPCを投入する。今回発表された低価格の液晶一体型PC「SOTEC E7」とAtomを搭載したノートPC「SOTEC C1」は、この新規領域に含まれる製品とオンキヨーは説明している。

 また、オンキヨーとソーテックのそれぞれで抱えていた生産拠点やサポート拠点を鳥取県の倉吉市に集約することになったことで、これまで、品質を訴求するプロモーションとして使われてきた「J-MADE」ロゴプログラムに代わって、「MADE IN JAPAN 倉吉発」ロゴプログラムを開始する。現状でロゴの対象は、今回発表された新製品(ただし、C1シリーズは対象外)とすでに販売している製品のうち、最終組み立てが国内で行われているものになる。

オンキヨーが考える、「ONKYO」ブランドと「SOTEC」ブランドの位置付け(写真=左)。PCメーカーとしては後発というオンキヨーは、日本の大手PCメーカーが参入できないと考える「新規領域」で積極的な攻勢にでると説明している(写真=右)

「大手メーカーには作れない」SOTECブランドの液晶一体型PC

 SOTEC E7シリーズは21.6型ワイド液晶ディスプレイを組み込んだ液晶一体型PCで、地デジチューナー(2台)の有無とHDD容量が異なる(500Gバイトと320Gバイト)2モデルが登場する。最大解像度は1680×1050ドット、内蔵ドライブはDVD±R DL対応のDVDスーパーマルチ、チップセットはNVIDIAの統合型モデルのGeForce 9300、CPUはCore 2 Duo E7200(動作クロック2.53GHz)を搭載する。

 8ワット+8ワットの内蔵スピーカーにはオンキヨー製を採用し、「オンキヨーマイスター」によって音声調整が行われているほか、PCのボディに制振静音設計を施すことで、音声再生時のビビリ音を低減させている。また、本体スタンド正面には、iPod用Dockが付属しており、ケーブルなしで充電(PCの電源が入っていない状態でも可能)やiTunesを利用したiPodとの同期に対応する。

 価格はオープンで、実売予想価格は、地デジチューナーを搭載する「E701A7B」が16万4800円、地デジチューナーを搭載しない「E701A5B」が14万4800円。出荷は10月3日から開始される。

 BTO対応の直販専用モデル「DE701」では、最小構成価格が9万9800円で、CPUにCore 2 Duo E8400やPentium Dual-Core E2180を選べるほか、メモリは最大4Gバイト、HDDも最大で1Tバイト搭載できる構成が選べる。

 スリムタワーPCの「SOTEC S5」は、22型ワイド液晶ディスプレイが付属する3モデルと20.1型ワイド液晶ディスプレイが付属する2モデルが用意される。最大解像度はどちらも1680×1050ドットで、内蔵ドライブもBlu-ray Discの書き込みに対応したブルーレイディスクドライブを採用する。CPUはSOTEC S5シリーズのすべてがCore 2 Duo E7200(動作クロック2.53GHz)を搭載するが、GPUは上位2モデルでGeForce 9500 GS、それ以外はチップセットに統合されたGeForce 9300となる。

 実売予想価格は13万9800円〜17万9800円。なお、AMDプラットフォームを採用した直販専用モデルの「DS501B」も用意され、こちらはBTOに対応する。最小構成価格は5万4800円で、CPUには、Phenom X4 9750、Phenom X4 9150e、Athlon X2 4850e、Athlon X2 5000+が用意されるほか、4Gバイトのメモリ、1TバイトのHDD、地デジチューナーを搭載する構成が選択できる。

SOTEC E7は、SOTECのコストパフォーマンスにONKYOのデザインと音質を組み込んだ「新規領域」のPCだ(写真=左)。iPod用の専用ドックを用意したことも国内大手PCメーカーではできない取り組みとオンキヨーは説明している(写真=右)

SOTEC S5に付属する液晶ディスプレイには、22型ワイド(写真=左)と20.1型ワイド(写真=右)の2タイプが用意される

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