新型MacBookが10月15日に発売された。ボディをポリカーボネート製からアルミ削り出しの“ユニボディ”に変更し、グラフィックス性能を高めるなど、大幅な進化を遂げている。液晶ディスプレイのサイズやGPU、一部拡張コネクタを除く主な仕様がMacBook Proと共通化されたこともあり、昨今のMacBookのモデルチェンジでは最も注目が集まっているといっても過言ではない。アップルストアや家電量販店での販売の滑り出しもなかなか好調なようだ。
今回は短時間ながら新型MacBookの下位モデル「MB466J/A」を試用できたので、コンパクトにまとまった製品パッケージ、アップルが特に注力している新デザインのボディ、そして新しいトラックパッドの操作感を動画でお届けする。
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アップルは製品パッケージをシンプルかつセンスよくまとめていることで定評がある。もちろん、それは新型MacBookも同様だ。例えば、外箱を開けた途端に、無粋な発砲スチロールやクラフト色のダンボールが露出したり、分厚い数冊のマニュアルや保証書、製品と無関係のチラシ、統一感のない多数のケーブル類などがビニール袋に無造作に詰められ、どこから開封すればいいのかとストレスを感じるようなことはない。
新型MacBookのパッケージを開けると、透明なフィルムで丁寧にカバーされたアルミの美しい天板と、“Designed by Apple in California”の文字が目に飛び込んできて、早く手にとって触ってみたいという気持ちにさせる。毎度おなじみの手ではあるが、心憎い演出だ。
パッケージは2段構造になっている。本体を取り出すと、その下にはACアダプタや付属品が整然と配置されており、見ていて気持ちがいい。付属品の梱包に至るまでデザインに一切の妥協をしないというアップルの主張が明確に感じられ、購入後も大事に取っておきたくなる、そんなパッケージだ。
国内大手メーカー製のノートPCでは、コストダウンや環境への配慮などの理由により、外箱のデザインこそ凝っていても中のレイアウトまで手が回らないことがほとんどだ。筆者は特にMacびいきではないのだが、それでもアップル製品を開封する度、他社も購入後にパッケージから本体を取り出す瞬間までのプレゼンテーションをもっと大事にすればいいのに、と考えてしまう。
モデルチェンジにおける最大の特徴ともいえるアルミ製の“ユニボディ”については、上記の関連記事で度々紹介しているので、ここでは詳しく書かないが、アップルが自信を持って投入した新デザインのボディだけあって、その完成度は高い。
1枚のアルミ板から削り出されているため、継ぎ目のない表面の仕上げが美しいのはもちろん、全体的な剛性が高く、ボディの端を持ってもたわんだりへこんだりするようなことがない。表面の硬質な手触りや、液晶ディスプレイを閉じた状態でズレがなくぴったりと重なる様子、本体をデスクに置いたまま片手でさっと開ける液晶ディスプレイのヒンジ機構のチューニングなど、触ってみるとまさにMacBook Proと同様のクオリティが実現されていることに驚かされる。これは動画を見た後で、実際に体験してほしいと思う。
本体の基本的な仕様は上記の関連記事や動画で紹介した通りだ。CPUにFSB 1066MHzのCore 2 Duo、メモリにDDR3 SDRAMを採用したほか、グラフィックス統合型チップセットのNVIDIA GeForce 9400M mGPUを採用しているのが目を引く。特にグラフィックス機能の強化によるパフォーマンスアップが新型MacBookのスペック面でのポイントだ。
1280×800ドット表示の13.3型ワイド液晶ディスプレイは、LEDバックライトとiMacのようなガラススクリーンを採り入れている。ガラスの光沢感と黒フレームの組み合わせはデザイン性こそ高いが、旧モデルと比べて画面に外光が映り込みやすい点は好みが分かれるところだ。
拡張インタフェースはアクセスのしやすさを考慮して左右に振り分けるようなことはせず、旧モデルと同様、あえて左側面に横一列に並べて見た目に美しく仕上げている。通常のノートPCであれば、「USBは左右に欲しい、もう1基欲しい」などと注文を付けたくもなるが、ボディのデザインに説得力があるため、思わず納得してしまう。
もっとも、インタフェースの種類についてはMini DisplayPort出力を備える一方、FireWire 400が省かれているため、ビデオ編集用途やストレージの増設では困るユーザーもいることだろう。
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