今回のチップスが使えるエディションは? | ||||
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エディション | Home Basic | Home Premium | Business | Ultimate |
対応状況 | ○ | ○ | ○ | ○ |
Windows Vistaのエクスプローラは、右クリックメニューが拡張されている。フォルダやファイルを選択して単純に右クリックしたときと、Shiftキーを押しながら右クリックしたときで、異なるメニューを表示することができるのだ。例えば、フォルダに対してShiftキーを押しながら右クリックすると、「コマンドウィンドウをここで開く」や「パスとしてコピー」などが表示されるようになる。
こうした右クリックメニューは、ユーザーがカスタマイズすることも可能だ。右クリックメニューに項目を追加することで、使いやすくすることができる。ただし、レジストリにキーと値を追加する必要があるため、作業には十分注意してほしい。
ここでは、デフラグやディスククリーンアップの起動、任意のフォルダへのコピーや移動を行うキーを追加する例を紹介しよう。いずれの場合も「スタートメニュー」のクイック検索に「regedit」と入力し、レジストリエディタを起動したら、「HKEY_CLASSES_ROOT」以下のキーを編集する。
ドライブを指定してディスククリーンアップを起動するには、「HKEY_CLASSES_ROOT \ Drive \ shell」に任意の名前(「ディスククリーンアップ」などでいいだろう)でキーを追加し、その下に「command」キーを追加する。「command」キーの(規定)に、ディスククリーンアップを起動する「cleanmgr.exe %1」を記述すればよい。「%1」には、右クリックしたドライブレターが挿入され、右クリックしたドライブに対してディスククリーンアップを実行できる。
特定のドライブをデフラグするメニューを追加するには、同じように「HKEY_CLASSES_ROOT \ Drive \ shell」に「ディスクデフラグツール」など任意の名前でキーを追加すればよい。作成したキーの下に「command」キーを追加し、「command」の(規定)に「dfrgui.exe %1」と入力すれば、右クリックメニューからデフラグを起動することができる。
右クリックメニューに、「フォルダへコピー」や「フォルダへ移動」の項目を追加したい場合は、「HKEY_CLASSES_ROOT \ AllFilesystemObjects \ shellex \ ContextMenuHandlers」に、それぞれ「Copy To」と「Move To」というキーを追加する。それぞれのキーの(規定)に、機能を実行するための長い文字列であるGUIDを指定すれば、右クリックメニューに機能が追加される。文字列は長くて入力が面倒だが、これを間違えると項目が追加されないので注意しよう。
ちなみに、冒頭でVistaではShiftキーを押しながら右クリックすると、異なるメニューが表示されることを紹介したが、ファイルやフォルダを右クリックしたときに出現するメニューを作成したい場合は、「HKEY_CLASSES_ROOT \ Directory \ shell」の下に作成した任意のキーを開き、「Extended」という値を「文字列値」(REG_SZ)で新規作成する。値のデータには何も入力しなくてよい。
また、管理者として開くメニューを追加したい場合は、「HKEY_CLASSES_ROOT \ Directory \ shell」の下に「runas」というキーを作成しよう。その下に「command」キーを作成するなど、以降の記述内容は通常の右クリックメニューと同じだ。「runas」キーを開き、(既定)の値のデータに任意の文字列を入力すれば、それが右クリックメニューに表示される項目名となる。
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