オンボードで搭載するSerial ATAポートは、「ICH10R」が制御する6ポートと、「Marvell 88SE6111」のSerial ATA/Parallel ATAコントローラが制御するeSATAポート1つの合計7ポートだ。そのほかに、「Marvell 88SE6320」SAS(Serial Attached SCSI)コントローラを搭載し、それが制御するSASポートが2つ用意されている。SASポートはSerial ATAポートと形状が同じで、かつ、Serial ATAポートと並んでいるが、オレンジ色に塗り分けられている。
SASは、ワークステーション用のマザーボードなどではすでに搭載されており、SAS対応HDDを接続して使用する。Serial ATAポートとコネクタの互換性があるため、仕様的にはSerial ATA対応HDDをSASポートに接続して使用できる。だが、P6T DeluxeのSASポートでSerial ATA対応HDDが利用可能かどうかは、マニュアルにも記載されていないため不明だ。なお、Serial ATAポートは、RAID 0、1、5、10に対応しており、SASポートは、RAID 0、1に対応している。
ネットワークコントローラは、PCI Express接続のMarvell 88E8056を2つ搭載しており、ギガビットLANを2系統で利用できる。USBポートは、バックパネルに8ポート搭載されているだけでなく、内部コネクタが3カ所用意されいるので、合計で14ポートのUSB機器を接続できる。ただし、内部コネクタ用ブラケットは2ポート分しか付属していない。
IEEE1394コントローラは、VIA VT6308を搭載しており、バックパネルに1ポート搭載されるほか、増設ブラケットでも1ポートが用意されている。
P6T Deluxeの基板はブラックタイプで、放熱効率の高い銅板をサンドした「STACK COOL2」に対応するほかに、オンボードのパワースイッチとリセットスイッチを搭載している。オンボードスイッチはこれまでR.O.G.シリーズ向けの仕様だったのだが、P6T Deluxeでも装備されるようになった。なお、CPUソケットがある基板の裏側にはバックプレートが装着されている。Core i7用のソケットとなるLGA1366ではサイズが大型になったことで、マザーボードに負担をかけないようバックプレートが用意されたようだ。
チップセットには、サウスブリッジやVRMモジュールのヒートシンクとヒートパイプで接続された、ファンレスのかなり大型のクーラーユニットが搭載されている。ノースブリッジのヒートシンクはCPUクーラーユニットの風をうまく利用して放熱する構造だ。なお、水冷システムを搭載してCPUクーラーユニットの風が利用できない場合のために、専用のファンも付属している。チップセットのヒートシンクに、ファンを後から追加するためのビスも付属する。
今回取り上げたP6T Deluxeの上位モデルとなる「P6T Deluxe/OC Palm」には外付けユニットの「ASUS OC Palm」が付属する。この液晶表示装置は、P5B Premium Vista Editionのレビューでも紹介した「Screen Duo」と同じようだ。
Screen Duoでは、iTunesのコントロールや写真の表示などのマルチメディア機能がメインだったが、OC Palmに名前を変えたこのユニットにはオーバークロック監視機能がフューチャーされている。リアルタイムでシステムの温度やファンの回転数などをモニタリングできるもので、ベンチマークテストを走らせて画面が占有されているときでも、システムの状態が確認できる。
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