写真で予習するX58マザー(その4)──ゲーマーもクロッカーも満足のASUS「Rampage II Extreme」イマドキのイタモノ(1/2 ページ)

» 2008年11月17日 18時00分 公開
[寺崎基生,ITmedia]

R.O.G.シリーズのX58モデルでもチューニングツールは充実

 ASUSから発表された「Rampage II Extreme」は、Intel X58 Expressチップセットを搭載したマザーボードであると同時に、パワーゲームユーザーやオーバークロッカーに支持されているR.O.G.(Republic of Gamers)の一員で、Intel X48 Expressチップセットを搭載したハイエンドモデル「Rampage Extreme」の後継となるモデルだ。

 マザーボードを見て違和感を覚えるユーザーもいるかもしれないが、Rampage II Extremeは一般的なATXマザーボードと縦横比が異なっている。一般的なATXマザーボードは横幅が244ミリ程度だが、Rampage II Extremeは横幅が269ミリと幅広となっている。PCケースに入れて使う場合には、Enhanced ATX対応を選ぶなどの注意が必要だ。

通常のATXマザーボードよりも25ミリほど幅が広い変形サイズ。Enhanced ATXよりは小さいが、ケースによっては取り付けできない場合もあるかもしれない

 Rampage II Extremeでは非常に贅沢ともいえる電源回路が採用されている。CPUの電源回路は、従来モデルのRampage Extremeと同じ16フェーズとなっており、現在のところ最も多い段数のVRMを搭載する製品の1つだ。CPU電源回路以外でも、ノースブリッジ用の電源回路が3フェーズ構成、メモリ用の電源回路も3フェーズ構成となっているなど、電源回路に関しては、十分にコストをかけたモデルとなっている。さらに、それぞれの電源回路で富士通のマルチレイヤーポリマーコンデンサを配置し、高い安定性を実現するようになっている。ほかのコンデンサもすべて固体コンデンサだ。

 CPU電源回路の近くには、ASUSが独自開発した「EPU2」コントローラが搭載されている。これは、16フェーズに対応した電源フェーズコントローラで、CPU負荷によって動作する電源フェーズ数を変えることで、省電力化実現するものだ。

 オンボードで電源とリセットスイッチを搭載しているのは、従来のR.O.G.シリーズと同様だが、Rampage II Extremeには、リアルタイムで動作クロックや駆動電圧を変更させるためのジョイスティックやトグルスイッチなどが搭載されている。付属の「LCD Poster」と組み合わせることで、温度や動作クロックなどの情報をリアルタイムで知ることができる。

現役マザーボードでは最も多い16フェーズの電源回路を搭載する。コンデンサは、Rampage Extremeと同様、すべてが固体タイプだ(写真=左)。Rampage Extremeも採用されていた富士通のマルチレイヤータイプポリマーコンデンサを搭載することで、電源の安定性をアップしている(写真=右)

基板は放熱効果を高めた「STACK COOL2」を採用。R.O.G.シリーズで共通の装備だ。CPUソケットの裏面にはバックプレートが装着されている(写真=左)。ASUSのハイエンドマザーボードで採用されている「EPU2」は、負荷に合わせて16フェーズ電源回路から使用するフェーズ数を変更する(写真=右)

ずらりと並んだオンボードスイッチの「TweakIt」はRampageシリーズの顔ともいえる。左の「TOGGLE」ボタンと「CONFIRM」ボタンで項目を選び、LCD Posterに表示させる。中央のジョイスティックでは表示項目の選択とともに、動作クロックや駆動電圧が動作中でも設定できる(写真=左)。専用コードに接続する外付けの表示ユニットには、起動時はPOSTコードを、起動してからは「TweakIt」の機能で、各種状態の動作情報が表示できる(写真=右)

iROGは、オンボードで搭載された表示用LED、オーバークロックによる過熱の防止、駆動電圧の可変制御など、オーバークロックにおける安定動作を実現する各種設定を制御する(写真=左)。2つのBIOSを切り替えて利用できるBIOS FlashBackに対応する。どちらのBIOSで動作しているのかはLEDによって知ることができる(写真=右)

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