「Eee PC S101」発売直前ムービーレビューNetbookもここまで来た

» 2008年11月21日 16時30分 公開
[前橋豪,ITmedia]

低価格ミニノートPCの限界を超えて

ASUSの「Eee PC S101」。写真のカラーはシャンパンで、ブラウン、グラファイトの3色展開だ

 PC市場を席巻しつつある低価格ミニノートPC(インテルがいうNetbook)の中でも、代表格として知られるASUSTeK Computer(ASUS)の「Eee PC」シリーズ。その最新モデル「Eee PC S101」が11月22日に国内で発売される。

 従来のAtom搭載ミニノートにはないスリムボディと作り込まれたデザイン、高速なSSDの採用など、仕様が似たり寄ったりで個性を出すのが難しいNetbookにおいて、高級志向という新しい方向性にチャレンジした製品だ。実売価格は6万9800円前後とこれまでのEee PCに比べて割高になるが、3回に渡って掲載したレビュー記事でも明らかなように、その差額を補って余りある進化を遂げている。

 ここでは発売を明日に控えたS101の特徴を動画でおさらいしていこう。画面サイズが同じ従来機種「Eee PC 1000H-X」と並べて撮影した動画もあるので、S101がどれほど変わったのかをチェックしてほしい。


スタイリッシュなボディと新型SSDに注目

 まずは基本スペックだが、一見ほかの低価格ミニノートPCに比べて突出した部分はない。しかし、S101は従来より高速なSSDを採用し、ドライブの構成も16GバイトをすべてCドライブに割り当てており、性能と使い勝手が向上した。

 薄型軽量かつ凝った作りのボディにも注目したい。インタフェースの構成はSDメモリーカードスロット(SDHC対応)が背面にあるのは気になるが、USB 2.0を3基備えるなど充実している。ネットワーク機能は、100BASE-TXの有線LAN、IEEE802.11b/g/n(11nはドラフト2.0)の無線LAN、Bluetooth 2.0+EDRをすべて内蔵し、不満がない構成だ。


無理なく使えるキーボードもポイント

 キーボードはラメ入りの塗装が施され、光沢感あるボディとの調和が考えられている。液晶ディスプレイのサイズは10.2型ワイドと低価格ミニノートPCとしては大きめなので、そのぶんキーボードのレイアウトには無理がなく、タッチタイプもしやすい

 タッチパッドにも一工夫が見られる。2本の指で上下になぞるとスクロール、2本の指を広げたり閉じたりするとズームイン/アウト、3本指で上になぞるとマイコンピュータの表示、3本指で下になぞるとウィンドウ切り替えなど、さまざまなジェスチャー機能が利用できるのだ。


S101を1000H-Xと見比べる

 S101を画面サイズが同じ従来機の1000H-Xと並べてみると、さらにそのスリムボディが際立つ。S101の本体サイズは264(幅)×180.5(奥行き)×18〜25(高さ)ミリ、重量は約1.06キロとなっており、本体サイズが266(幅)×191.2(奥行き)×28.5〜38(高さ)ミリ、重量が約1.45キロだった1000H-Xから、かなり薄く軽くなっている。

 薄型化の代償として、バッテリーは背面に装着するリチウムイオン型から底面に装着するリチウムポリマー型に代わり、容量自体は減った。しかし、実際のテストでは予想外の長時間駆動が行えたため、バッテリーの持ちが悪くてモバイルでは使いにくいということはないだろう。


※Eee PC S101のメーカー公称バッテリー駆動時間は「最長約6時間」に変更されました(2008年11月21日22時/編集部追記)

「XpressPath」でWindowsが高速に起動

 S101は、BIOSのPOST時間を短縮する「BootBooster」とSSDの新型コントローラの組み合わせによって、OSを高速に起動する「XpressPath」技術を採用しているのも特徴だ。ここでは1000H-Xと並べて起動時間を比較してみた。1000H-Xも「BootBooster」の機能は備えているが、ストレージは5400rpmの2.5インチHDDとなる。S101はリード性能に優れた高速なSSDが威力を発揮し、Windows XPをすばやく立ち上げることが可能だ


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2024年04月19日 更新
  1. バッファロー製Wi-Fiルーターに脆弱性 対象機種は今すぐファームウェア更新を (2024年04月17日)
  2. ノートPCに外付けキーボードを“載せて”使える「タイプスティックス/打ち箸」に新色 (2024年04月18日)
  3. ついに8K対応した「Insta360 X4」の画質をX3と1インチ360度版で比較 今買うべき全天球カメラだと確信した (2024年04月16日)
  4. さらなる高速化を実現! PCI Express 5.0接続SSDの新モデル「Crucial T705」を試して分かったこと (2024年04月18日)
  5. SwitchBotのミニプラグに不具合 「断続的にオン/オフを繰り返す、異音」などで該当製品の交換を呼びかけ (2024年04月17日)
  6. アイロボットが4万円切りの「水拭き対応ロボット掃除機」を投入 “一家に1台”を目指す (2024年04月17日)
  7. 無線LANルーター「Aterm」シリーズの一部に複数の脆弱性 設定変更や買い替えをアナウンス (2024年04月11日)
  8. あなたのPCのWindows 10/11の「ライセンス」はどうなっている? 調べる方法をチェック! (2023年10月20日)
  9. 「JBL GO 4」でBluetoothスピーカーデビュー! 累計出荷台数5700万台を突破した人気製品の最新モデルを試す (2024年04月17日)
  10. NVIDIA、Ampereアーキテクチャを採用したシングルスロット設計のデスクトップ向けGPU「NVIDIA RTX A400/A1000」を発表 (2024年04月17日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー