ThinkPad W700の評価機でWindows エクスペリエンス インデックスを確認すると「5.8」となった。ほとんどの項目で「5.9」というスコアであるが、ゲーム用グラフィックスのみが「5.8」であったためだ。ThinkPad W700はQuadro FXを搭載しているとおり、どちらかといえばOpenGLに最適化されているが、今回はDirectX系のベンチマークテストでパフォーマンスを計測してみた。
3DMark06 3DMarksは標準設定で11207を記録し、最大解像度の1920×1200ドットにおいても9021と、Quadro FX 3700Mは高い3D性能を示している。また、PCMark05 PCMarksのスコアも7958となった。システム全体で見るとグラフィックス性能がほかのスコアの底上げをしている印象があるが、全般的にどのベンチマークテストの結果でもノートPCとは思えないハイスコアを出している。FINAL FANTASY XI Official BenchMark 3でも、Lowが7342、Highが4616と、快適に楽しめる数値であることが分かる。World in Conflict、CrysisといったFPSゲームのベンチマークテストでも画質設定を「high」にして計測してみたが、こちらのスコアも相当な値をたたき出している。
Windows エクスペリエンス インデックスでは5.8というスコアをマークしている
3DMark06
3DMarks
1280×1024ドット
11207
1600×1200ドット
9839
1920×1200ドット
9021
PCMark05
Score
PCMarks
7958
CPU
8479
Memory
5634
Graphics
10786
HDD
6086
World in Conflict
High
1280×768ドット
33
1440×900ドット
29
1680×1050ドット
25
1920×1200ドット
21
Crysis 1.2
DX10:High
1280×1024ドット
21
1600×1200ドット
18
1920×1200ドット
15
FINAL FANTASY XI
Official BenchMark 3
low
7342
high
4616
筆者がグラフィックスデザイナーに聞いた話では、クリエーターたちがノートPCへの移行をためらう理由の1つにカラーマッチングの問題があるという。ThinkPad W700で(デジタイザ、カラーキャリブレータを排したモデルも選べるが)この2つの機能を搭載した意義は大きい。
ThinkPad W700はこれまでノートPCが進出していなかった分野に切り込む製品である。ダイレクト価格で75万円近くの価格設定ではあるものの、これら機能とCore 2 Extreme QX9300、Quadro FX 3700Mのパフォーマンスと合わせて、クリエイティブプロフェッショナル向けのデスクトップ代替ワークステーションノートと呼ぶのにふさわしい内容を持った製品といえるだろう。
ThinkPad W700
評価機(27585EJ)スペック
CPU
Core 2 Extreme QX9300(動作クロック2.53GHz)
メモリ
DDR3 SO-DIMM×2スロット(2Gバイト×2)
チップセット
Intel PM45 Express
グラフィック
Quadro FX 3700M
ディスプレイ
17型ワイド(1920×1200ドット)
HDD
400GB(2.5型SATA/7200rpm/200Gバイト×2)
内蔵ドライブ
Blu-ray Discドライブ
LAN
1000BASE-T/100BASE-TX/10BASE-T
無線LAN
IEEE802.11a/b/g/n(Intel WiFi Link 5300AGN)
Bluetooth
搭載
セキュリティ
TPMチップ、指紋認証センサー
カードスロット
ExpressCard /34×1、CFカードスロット、マルチカードリーダ
インタフェース
IEEE1394、オーディオ入出力、ドッキングコネクタ、アナログRGB、DVI-D、DisplayPort、デジタイザ、カラーキャリブレータ、10キーボード
サイズ
410(幅)×310(奥行き)×40.6〜41.4(厚さ)ミリ
重さ
3.76キロ(バッテリーと内蔵ドライブ含む)
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