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フラットデザインに変身した“すっきり”UltraLite発表

» 2008年12月10日 15時00分 公開
[ITmedia]

ボンネットからフラットデザイン。でも堅牢性能は継承

 今回発表されたUltraLiteの新製品は、ビジネス向けノートPCでは主流となっているワンスピンドルの「VC-6」と、光学ドライブを搭載する2スピンドルの「VM-6」の2モデルだ。なお、VC-6にもオプションで外付けの光学ドライブが用意される。

 両者のデザインや特徴はほぼ共通で、ともに、従来のUltraLiteで採用されていた天面のボンネット構造が廃止され、LaVie Jのようなフラットなデザインに変更された。天面にはオプションでスクラッチリベアを施すことができ、浅いすりきずなどは時間経過とともに修復できるようになっている。

 VC-6もVM-6も従来モデルと同様の堅牢性能を備え、天面に対する150キロ耐圧試験、天面だけでなくキーボードやパームレストに対する半径15ミリの25キロ点加圧試験をクリアしたほか、新たに76センチの落下テストが工場内テストで行われている。

ワンスピンドルタイプのUltraLite VC-6(写真=左)と2スピンドルタイプのUltraLite VM-6(写真=右)

 HDDを衝撃から守る「Shock absorber」の採用や加速度センサーで落下を検知してHDDのヘッドを退避させる「ハードディスクセーバー」が従来モデルと同様に取り入れられたほか、VC-6ではキーボード下に防水シートを導入して水滴がPCの内部に侵入する前に排水用の穴から排出するようにしている。NECの説明では、100ccの水量に対応できるとされている。

 液晶ディスプレイを組み込んでいる部分は、天板側と液晶ディスプレイ側の両方からフレームを重ねて2重にすることで、パネルをゆがみから守っている。このおかげで液晶ディスプレイのガラスパネルの厚さが通常のノートPCで0.5ミリのところ、新しいUltraLiteでは0.2ミリと薄くなり、軽量化に貢献している。

 なお、フラット天板の採用によって、天面のパネルは従来のUltraLiteより部分的に厚くなったとされているが(具体的な場所と厚さは非公開)、ボディパネルの素材にマグネシウムダイカストを使用し、従来モデルで0.5ミリだった厚さを0.45ミリに薄くすることで、こちらも製品の軽量化に貢献している。

使いやすさを考慮したインタフェース配置

 主要な仕様はVC-6とVM-6でほぼ共通となっている。CPUは超低電圧版のCore 2 Duo SU9300(動作クロック1.20GHz)を搭載(VC-6はCeleron 723も選択できる)。チップセットはIntel GS45 Expressを採用する。メモリはオンボード1Gバイトが標準で、オプションでメモリスロットに2Gバイトを載せれば最大3Gバイトまで搭載可能だ。12.1型ワイド液晶ディスプレイは最大解像度1280×800ドットを表示する。

 データストレージには80/120/160GバイトのHDDを選択できるほか、64GバイトのSSDも用意されている。また、Intel Turbo Memory用の4Gバイトフラッシュメモリも搭載可能だが、これはSSDと排他関係にあるため、HDDモデルでのみの選択となる。無線LANはモジュールを搭載しない構成、もしくはIEEE 802.11 a/b/g/n(nはドラフト2.0準拠)を搭載した構成が選べる。

 ワンスピンドルのVC-6は、本体サイズ283(幅)×210(奥行き)×25〜29.8(厚さ)ミリ。重さは、SSDを搭載した最軽量構成で868グラムとなる。インタフェースは4つのUSB 2.0(左側面に1つ、右側面に3つ)に有線LAN、アナログRGBのほか、PCカードスロット(Type II準拠)、SDメモリーカードが用意される。また、オプションで個人認証用の指紋センサー、もしくはFeliCaポートが搭載可能。FeciCaポートを搭載した場合、Bluetooth(Ver.2.1+EDR準拠)も組み込める。外付けの光学ドライブは、DVD-ROMドライブかDVDスーパーマルチドライブが選択できる。

 2スピンドルのVM-6は、本体サイズ292(幅)×214(奥行き)×29.8(厚さ)ミリ。重さは、SSDを搭載した最軽量構成で1080グラムとなる。DVDスーパーマルチドライブを搭載する代わり、USB 2.0が右側面の2つに減っているほか、個人認証用のオプションとして指紋センサーが選択できないなど、一部で異なる部分があるものの、ネットワーク関連や搭載する液晶ディスプレイ、カードスロットの構成はVC-6と共通する。

 標準で搭載するバッテリーはともに4セルで、OSにWindows XP Professionalを導入し、SSDを搭載した状態におけるバッテリー駆動時間はVC-6が8.3時間、VM-6が7.8時間とされている。オプションで用意される6セルの大容量バッテリーは搭載してもボディからはみ出さないデザインで、こちらを搭載した場合のバッテリー駆動時間はVC-6で12.5時間、VM-6で12時間。

 VC-6もVM-6も出荷開始は2009年1月からの予定で、最小構成価格はVC-6が15万9600円(税込み。税抜きで15万2000円、Celeron 723、メモリ1Gバイト、HDD80Gバイト、Windows Vista Business、無線LANなし、個人認証なしの構成)、VM-6が20万130円になる。ただし、VC-6のCeleronモデルは、NEC得選街において12月10日から2009年1月26日まで1万円引きキャンペーンが行われるため、その期間中は14万9100円(税込み。税抜きで14万2000円)で購入できる。

 また、最小構成からオプションで選択できる構成を追加した場合の追加価格は以下のようになる。

追加する構成 標準から上乗せになる価格
HDD80GバイトからHDD120Gバイトへ変更 2520円
HDD80GバイトからHDD160Gバイトへ変更 1万6800円
HDD80GバイトからSSD64Gバイトへ変更 2万2050円
Intel Turbo Memory4Gバイト搭載 9450円
メモリ1Gバイト追加 6300円
メモリ2Gバイト追加 12600円
無線LAN搭載 2100円
Bluetooth搭載 3990円
FeliCaポート搭載 3990円
指紋センサー搭載 4830円
スクラッチリペア機能対応 1万500円
標準バッテリーから大容量バッテリーへ変更 3360円
標準バッテリーに大容量バッテリーも追加 1万500円

主要スペック VY12A/C-6 VY12M/C-6 VY12A/M-6
OS Windows Vista Business(SP1)、またはWindows XP Professional(SP3)
CPU 超低電圧版Core 2 Duo SU9300(1.20GHz) 超低電圧版Celeron 723(1.20GHz) 超低電圧版Core 2 Duo SU9300(1.20GHz)
チップセット Intel GS45 Express
メモリ(最大容量) 3Gバイト
液晶ディスプレイ(解像度) 12.1型ワイド(1280×800ドット)
セキュリティチップ TPM Ver.1.2
グラフィックス Intel GMA 4500MHD
有線LAN 1000BASE-T/100BASE-TX/10BASE-T
USB 2.0 左側面1+右側面3 右側面2
主なインタフェース アナログRGB、PCカードスロット(TypeII準拠)、SDメモリーカードスロット
本体サイズ 283(幅)×210(奥行き)×25〜29.8(厚さ)ミリ 292(幅)×214(奥行き)×29.8(厚さ)ミリ
重さ(最小構成時) 868グラム 1080グラム
データストレージ HDD80/120/160GB、SSD64GB
無線LAN なし/IEEE 802.11a/b/g/n(nはドラフト2.0準拠)
Bluetooth Ver.2.1+EDR(FeliCaポート搭載時のみ選択可能)
Intel Turbo Memory 4GB(HDD搭載時のみ選択可能)
FeliCaポート 選択可能
指紋センサー 選択可能 選択不可
バッテリー駆動時間(標準バッテリー) 8.3時間 7.8時間
バッテリー駆動時間(大容量バッテリー) 12.5時間 12時間
光学ドライブ なし/外付けDVD-ROM/外付けDVDスーパーマルチ 内蔵DVDスーパーマルチ

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