ASUSTeK Computer(ASUS)の「Eee PC 1000H-X」は、Eee PCシリーズのバリエーションとして、10月に国内販売が開始された。ほかのモデルと同様、CPUにインテルのAtom N270(1.6GHz)を採用した低価格ミニノートPC(いわゆるNetbook)だ。
海外ではLinuxと40GバイトSSDを搭載したモデル「Eee PC 1000」もあるが、国内で販売されているのはWindows XP Home Edition(SP3)と160GバイトHDDを備えた「Eee PC 1000H」の日本向けモデル「Eee PC 1000H-X」で、Eee PCシリーズではHDDを搭載した初の製品になる。
1000H-Xでまず触れておきたいのは、そのボディサイズだ。外形寸法は266(幅)×191.2(奥行き)×28.5〜38(高さ)ミリとなっている。10型ワイド液晶ディスプレイを採用したことで標準的なB5ワイドノートサイズとなり、8.9型ワイド液晶ディスプレイ搭載の「Eee PC 901-X」より一回り大きく、重量も約1.45キロまで増加した。これは技術やコストの問題ではなく、より使い勝手を優先してディスプレイやキーボードを大型化した結果だ。
10型ワイド液晶ディスプレイの解像度は1024×600ドットと変わらないが、キーボードのキーピッチは約17.5ミリと小型ノートPCのおおむね標準的なサイズまで拡大された。内蔵ストレージは160Gバイトの2.5インチHDDで、最大16GバイトのSSDを採用するEee PCの他モデルとは違って、ユーザーがシステムドライブの空き容量を気にする必要はほぼなくなっている。
なお、今回入手した機体を見たところ、HDDはCドライブが80Gバイト、Dドライブが69Gバイトに分割されていた。Cドライブは80Gバイトでも十分だとは思うが、個人的には1パーティションで出荷すべきというか、パーティションを分割しておく意味をあまり感じない。
上に挙げた点を除くと、ほかのスペックは国内で7月に発売された901-Xとほとんど変わらない。メインメモリは1Gバイトを搭載し、ネットワーク機能としては100BASE-TXの有線LANとIEEE802.11b/g/nの無線LAN、Bluetooth 2.0+EDRを装備。ステレオスピーカーや130万画素のWebカメラも内蔵している。
拡張インタフェースとしては、USBポートを左右に分散して3つ、アナログRGB出力、SDHC対応のSDメモリーカードスロットを持つ。機能的には901-Xとほぼ同等で、Netbookとしてはネットワーク機能が特に充実しており、コネクタ類の配置も不満を感じるところはない。
製品パッケージにはACアダプタに加え、ソフトケース、USB接続の光学式マウスが含まれる。ACアダプタは901-Xと同様にコンパクトサイズで、コンセント側のケーブルも一般的なメガネタイプのコネクタと携帯性がよい。日本向けにきちんとカスタマイズされているのは好印象だ。
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