アドビ製ソフトウェアがバージョンアップ――「VAIO type A」2009年PC春モデル

» 2009年01月06日 14時00分 公開
[ITmedia]

 ソニーはクリエイティブ用途向けノートPC「VAIO type A」の2009年春モデルとして「VGN-AW71JB」「VGN-AW51JGB」の2モデルを1月10日に発売する。また、VAIOオーナーメードモデルと法人向けカスタマイズモデルとしても「VGN-AW91」系列が6モデルと「VGN-AW81」系列が3モデル登場する。

 価格は、店頭モデルのVGN-AW71JBとVGN-AW51JGBがオープンで、実売価格はVGN-AW71JBが約32万円、VGN-AW51JGBが約30万円と予想されている。また、VAIOオーナーメードモデルと法人向けカスタマイズモデルで最上位機種となる「VGN-AW91CYS」は36万4800円、最廉価機種の「VGN-AW81JS」は19万4800円となる予定だ。

左がフォトエディション「VGN-AW71JB」、右がビデオエディション「VGN-AW51JGB」。2008年の秋冬モデルと同じく本体カラーやハードウェアスペック、付属ソフトなどが異なる

 VAIO type Aの店頭向けラインアップは、2008年秋冬モデルと同じように、動画編集用ビデオエディションのVGN-AW71JBと写真編集用フォトエディションのVGN-AW51JGBで構成される。フォトエディションのVGN-AW71JBでは、従来モデルと同様にRGB 3チップLEDバックライト搭載のノングレア液晶ディスプレイを採用し、Adobe RGBカバー率100%を達成している。液晶パネルの下部に54セットのLED(R-G-G-B構成)を並べ、広色域と高輝度を両立するためにGのLEDの選別を厳しく行ない、パネルに内蔵されたマイコンで白色点がずれないようにしたりLED の環境変化や経年劣化による輝度/白色点の変化を防ぐ自動補正機能も備えていたりするのも同様だ。

 ビデオエディションのVGN-AW51JGBではRGB 3チップLEDバックライトを搭載していないものの、u'v'色度図でNTSC比104%、x.v.Color対応の広色域液晶ディスプレイを採用する。色モード設定機能は、標準、テレビ、DVD/BD、x.v.Color、色補正オフを用意するが、フォトエディションで備えている色温度の選択機能は2009年春モデルでも導入されなかった。

 また、それぞれに導入されているアドビ製ソフトウェアが「Adobe Photoshop Elements 7」「Adobe Premiere Elements 7」へとバージョンアップしたのも2009年春モデルの特徴として挙げられる。

 2009年春モデルでは、アスペクト比16:9/解像度1920×1080ドットの18.4型ワイドパネルの液晶ディスプレイ、テンキーが追加されたキーボードなど、主要なスペックと特徴は2008年秋冬モデルから引き継がれている。ボディのデザインもそのままで、本体サイズは 437.2(幅)×288.9(奥行き)×36.9〜39.7(高さ)ミリ、重量はVGN-AW71JBが約3.95キロ、VGN-AW51JGBが約3.9キロ。標準のバッテリー駆動時間も、ともに約2時間と変わっていない。

 ただし、2009年の春モデルでは主要なパーツがグレードアップされている。CPUはCore 2 Duo T9400(2.53GHz/2次キャッシュ6Mバイト)からCore 2 Duo T9550(2.66GHz/2次キャッシュ6Mバイト)に変更されたほか、標準で2Gバイト(DDR2-800/2Gバイト×1)だったメモリは標準で4Gバイト(DDR2-800/2G×2)に、500GバイトだったHDD容量も640Gバイト(320Gバイト×2基)にそれぞれ増えた。フォトエディションのVGN-AW71JBがRAID 0を構築しているのも2008年秋冬モデルと同じ。

 なお、メモリ容量が標準で4Gバイトとなったため、導入されるOSもWindows Vista Home Premium (SP1)の64ビット版に変更された。

 チップセットはIntel PM45 Express、GPUはGeForce 9600M GT(グラフィックスメモリは512Mバイト)とこちらは2008年秋冬モデルと同じだ。NVIDIAの「PureVideo」を用いて実現されるノイズリダクション、アップスケーリング、高画質I/P変換、シャープネスの高画質化技術「Motion Reality HD」も同様にサポートしている。光学ドライブも1層BD-Rに4倍速、1層BD-REおよび2層BD-R/REに2倍速で書き込めるBlu-ray Discドライブを内蔵する。

 インタフェースはUSB 2.0×3、4ピンのIEEE1394、アナログRGB出力、HDMI出力、光デジタル音声出力(丸型)×1、アナログ音声入出力、FeliCaポート(2.0対応)、有効131万画素のWebカメラ、メモリースティックPROスロット、SDメモリーカード(SHDC対応)/MMCスロット、CFスロット、ExpressCard/34スロットが用意された。ネットワーク機能は1000BASE-Tの有線LAN、IEEE802.11a/b/g /n(11nはドラフト準拠)の無線LAN、Bluetooth 2.1+EDR、FAXモデムを備える。

 VAIOオーナーメードモデルと法人向けカスタマイズモデルでは、Core 2 Duo T9800(2.93GHz)やメモリ容量8Gバイト(4Gバイト×2)、6Gバイト(4G+2Gバイト)、HDD容量1Tバイト(500Gバイト×2)、800Gバイト(400Gバイト×2)、HDD500Gバイト+SSD256Gバイト(SSD128Gバイト×2)、OSとしてWindows Vista Ultimate(SP1)、Windows Vista Business(SP1)それぞれの64ビット版といった、店頭モデルでは用意されていないハイスペックな構成を選択できる。特に、HDDと組み合わせるSSDの容量は2008年秋冬モデルから2倍に強化されたほか、フォトエディションではRAID 1の構築や地デジチューナーの搭載も可能になる。

VAIO type A店頭モデルの概要(その1)
シリーズ名 モデル名 タイプ 従来比較 CPU メモリ HDD OS 実売
VAIO type A VGN-AW71JB 2スピンドル 64ビットOS採用 Core 2 Duo T9550(2.66GHz) 4096MB(DDR2) 640GB 64ビット版Home Premium(SP1) 32万円前後
VGN-AW51JGB 2スピンドル 64ビットOS採用 Core 2 Duo T9550(2.66GHz) 4096MB(DDR2) 640GB 64ビット版Home Premium(SP1) 30万円前後
VAIO type A店頭モデルの概要(その2)
シリーズ名 モデル名 液晶 解像度 チップセット 光学ドライブ GPU TV機能 重量
VAIO type A VGN-AW71JB 18.4型ワイド 1920×1080 Intel PM45 BD-R/RE対応Blu-ray Disc GeForce 9600M GT 約3.95キロ
VGN-AW51JGB 18.4型ワイド 1920×1080 Intel PM45 BD-R/RE対応Blu-ray Disc GeForce 9600M GT 地デジ×2 約3.9キロ


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