1月13日に日本でも一般公開されたWindows 7 β版は、既存バージョンのWindows β版に比べて安定性が高いと評判だ。マイクロソフトの専用サイトからWindows Live IDでサインインすることで、日本語β版のプロダクトキーとISOイメージを入手できる。ISOイメージの容量は32ビット版が約2.5Gバイト、64ビット版が約3.2Gバイトとなっており、これをダウンロードしてDVDメディアなどに書き込めば、インストールディスクとして使える仕組みだ。β版は2009年8月1日まで使用できる。
Windows 7はWindows Vistaより動作が軽く、Netbook向けの機能限定版も用意されると聞くが、今回公開されたフル機能のβ版(Windows 7 Ultimate)をミニノートPCにインストールした場合はどうなるのか? 32ビット版のWindows 7 日本語β版(ビルド7000)を、1月16日に発売された「VAIO type P」の店頭モデル「VGN-P70H/W」にインストールしてみた。
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VGN-P70H/Wの基本スペックは、CPUがAtom Z520(1.33GHz)、メインメモリが2Gバイト(グラフィックスメモリ共用)、チップセットが省電力重視のIntel System Controller Hub(SCH) US15W、グラフィックス機能がIntel SCHに内蔵されたIntel GMA 500、HDDが60Gバイトの1.8インチドライブ、OSは32ビット版Windows Vista Home Basic(SP1)となる。Netbook向けのAtom N270(1.6GHz)とIntel 945GSE Expressチップセットではなく、より小型化と省電力化に注力したAtom Z500番台のCPUと1チップ構成のIntel SCH US15Wチップセットを搭載しているのが特徴だ。
VAIO type PのVAIOオーナーメードモデルではより高速なCPUやSSDも選択できるが、Windows 7 日本語β版の推奨ハードウェア最小要件は、1GHzの32ビット/64ビットCPU、1Gバイトのメインメモリ、16GバイトのHDD空き容量、128Mバイトのメモリを搭載したDirectX 9対応グラフィックス(Aeroを有効化するのに必要)、DVD-R/RWドライブ、インターネットアクセス環境とされ、少々非力な店頭モデルでも十分動作すると予想される。
なお今回のβ版は、開発者、企業のIT管理者、自分でOSのインストールと現状復帰ができるユーザー向けに開発段階のOSを評価・検証用として公開し、そのフィードバックを得ることにより、製品の品質向上に役立てるためのもので、幅広いユーザーに「お試し版」としてβ版を提供しているわけではない点は注意が必要だ。使用の条件などは、Windows 7のホームページを参照してほしい。
VAIO type PにWindows 7 β版を導入することは、メーカー保証対象外の行為です。この記事をもとにWindows 7 β版を導入して損害が生じた場合、編集部はその責任を負いません。この記事についての個別のお問い合わせにもお答えできません。
Windows 7 日本語β版をインストールする方法は2種類から選べる。1つは「アップグレードインストール」(インプレースアップグレード)、もう1つは「カスタムインストール」(新規インストール)だ。アップグレードインストールはVista(SP1)の環境で使用しているファイル、各種設定、およびプログラムが保持されるのがメリットとなる。一方のカスタムインストールはいわゆるクリーンインストールで、真っさらな状態から自分好みの環境を構築できるのが魅力だ。
いずれの方法を選択しても、VAIO type Pへのインストール自体に難しいところは何もない。USBの外付けDVDドライブに作成したインストールディスクをセットし、これをVista起動中のVAIO type Pに接続すれば、自動的にインストールの案内画面が起動する。あとは画面の案内に従って選択肢を選び、プロダクトキーや無線LANの設定を済ませば、β版のインストールが完了する。
なお、カスタムインストールを選択した場合、VAIO type P内蔵のHDDではなく、外付けDVDドライブから起動することで、HDDのパーティション構成を変更できる。
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