CeBIT 2009のコンシューマー向けPC関連の展示で注目されていたものの1つが、Atomを搭載したNetbookの動向だ。有力台湾ベンダーがCeBIT 2009でブースを設けて、2009年に登場する予定の新モデルを展示していたが、ここでは、“シェル”Eee PCとして、その存在がCeBIT前からうわさされていた「Eee PC 1008HA」をデバイスマネージャーでチェックしよう。
ASUSのプレスセッションで「リゾートビーチの貝殻のような」という表現で紹介されたEee PC 1008HAは、その型番から分かるように、従来タイプのEee PCシリーズのミドルレンジモデルとなるEee PC 1002HAと同じラインアップに属するが、Eee PC 1002HAと同様、デザインを重視したボディラインや薄さなどは、Eee PC S101に近い。
ボディサイズは262(幅)×178(奥行き)×25.7(厚さ)で、重さは1.1キロ。フットプリントがEee PC S101、Eee PC 1002HAよりわずかに小さくなり(幅、奥行きそれぞれ2ミリ程度)、重さはEee PC 1002HAより軽く、HDDを搭載したEee PC S101Hとほぼ同じだ。ボディの薄さはSSD搭載のEee PC S101と並ぶ。
搭載する液晶ディスプレイのサイズは、10型ワイドで解像度は1024×600ドット。ボディには2つのUSBとアナログRGB出力用専用コネクタ、100/10BASE対応の有線LANが用意されるほか、無線接続としてIEEE 802.11b/g/n、Bluetoothが搭載される。バッテリー駆動時間は約5時間。
データストレージは160GバイトのHDDを搭載するとともに、ASUSのオンラインストレージサービスであるEee Storage 10Gバイトが用意される(日本でどのようになるかは明らかになっていない)。チップセットはIntel 945 GSE Express、メモリはDDR2を1Gバイトと、ここまでの構成は従来のEee PCと同じだが、展示されていたEee PC 1008HAではCPUにAtom N280を搭載して動いているのが確認された。
Atom N280とIntel 945GSE Expressの組み合わせが、展示サンプルの暫定的な構成で、製品版ではチップセットがGN40といわれている次世代モデルに変更されるのか、それとも、製品版でもこのままの構成なのかについて、ASUSのスタッフは「現時点ではなんともいえない」と答えている。
展示されていたEee PC 1008HAは、OSにWindows XP Home Edition(SP3)が導入されていたほか、ASUSが開発したユーティリティが使えるようになっていた。デスクトップの上端、下端、左右端のいずれかに常駐して、プルダウンメニューのように、Eee PCの設定項目を選択できるようになる。
展示されていたサンプルでは、まだ使えない項目などがあって、その全容は明らかでないが、ASUSがEee PC向けに提供しているオンラインストレージサービスの「Eee Storage」用ユーティリティや、画面とサウンドの設定を集めた「Eee Xperience」、システム設定やヘルプを集めた「Eee Tools」などが用意されている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.