PC USER Pro

「WiMAX Wi-Fiゲートウェイセット」で部屋の奥から“GET WiMAX!”これは“マストアイテム”かも(1/3 ページ)

» 2009年04月03日 21時00分 公開
[長浜和也,ITmedia]

「部屋で使えない!」というWiMAXがこれで解決

 現在のところ、「つながれば意外と速い」WiMAXだが、「つながるところが限られている」という弱点も抱えている。特に屋内で利用する場合、UW WiMAXの電波は窓際にWiMAXのモジュールを置かないとまず捉えられない。自分の家ならば、場所を移動すれば何とかなるが、UQ WiMAXを使う場所として想定される“街の喫茶店”では、窓際が空いていないと、「ああ、別な店を探してみよう」となる。

 こうした“室内の悩み”を解決するために、UQコミュニケーションズは、「WiMAX Wi-Fi ゲートウェイセット」を用意している。これは、外に向いているネットワークがUQ WiMAXに限られる以外、機能や使い勝手は通常の無線LANアクセスポイントとほぼ同じになる。現在、UQコミュニケーションズが用意しているWiMAX Wi-Fiゲートウェイは沖ネットワークスの「UG01OK」で、無線LANルータ本体に用意されたUSBに専用のUQ WiMAX接続モジュール「UD01OK」を差して利用する。

 WiMAX Wi-FiゲートウェイセットをUQ WiMAXが受信できる場所に1台置いておけば、室内にあるPCはWiMAX Wi-Fi ゲートウェイと無線LAN(IEEE 802.11b/g)でUQ WiMAXによって外部のネットワークと接続できるようになる。「室内でUQ WiMAXが使えない!」という問題はこれでほぼ解消できる。

WiMAX Wi-Fiゲートウェイ「UG01OK」に付属するUQ WiMAXモジュール「UD01OK」のサイズは34(幅)×72(長さ)×14(厚さ)ミリ。重さは27グラム。本体に折りたたんでいるUSBコネクタでPCと接続する。USBコネクタを90度出したとき、本体から16ミリはみ出す(写真=左)。Wi-Fiゲートウェイ本体は35(幅)×119(奥行き)×90(高さ)ミリ。重さは139グラム(写真=右)

 UQコミュニケーションズでは、WiMAX Wi-Fiゲートウェイセットのモニター募集を4月3日から4月12日にかけて、同社のWebページで行っている(モニター発表は4月20日ごろ、4月下旬から順次発送を開始する予定)。今回募集するモニターの人数は1000人で、募集条件やモニターが行う作業は先日募集された5000人の無料モニターを同じだ。サービスエリア内に住んでいる20歳以上の個人ユーザーが対象で、モニターにはWiMAX Wi-Fiゲートウェイセットが無料で提供される。

 4月下旬からモニターに向けて配送される予定のUG01OKのパッケージは、すでに販売も始まっているUQ WiMAX対応モジュールと同じカラーリングで光沢のあるケースになる予定だ。パッケージに収録されているのは、Wi-Fiゲートウェイ本体とUSB接続のUQ WiMAXモジュール、Wi-Fiゲートウェイ用のACアダプタ、注意書きとUQ WiMAXモジュール導入、Wi-Fiゲートウェア導入がそれぞれ1枚の紙に記載された説明書、詳細マニュアルが収録されたCD-ROMだ。

UQコミュニケーションズといえば、青く輝くパッケージ(写真=左)。なかには、UQ WiMAXモジュールとWi-Fiゲートウェイ本体、説明書3枚とマニュアルが収録されたCD-ROMが入っている(写真=右)

差せば勝手にインストール。ゲートウェイ経由ならWiMAXも手間いらず

 USB接続のUQ WiMAXモジュールは、単体でもノートPCに差して利用できる。Wi-Fiゲートウェイと同じ沖ネットワークスの製品だが、導入の方法はすでに登場しているNECアクセステクニカのUQ WiMAXモジュールと同じで、USBにモジュールを差すと自動でインストール処理が始まり、ドライバや接続用ユーティリティ「UQ WiMAX Connection Utility」が導入される。屋外では、UD01OKを携帯してUQ WiMAXを利用することになるだろう。

 Wi-Fiゲートウェイセットを使い始めるときも、本体に用意されたUSBにUD01OKを差すだけでいい。UQ WiMAXモジュールも含めたユニットの初期化処理が自動で行われ、ステータスインジケータでUQ WiMAXの電波を捉えたことを確認したら、PC側の無線LANアクセス設定を行えばいい。こちらの作業は従来の無線LANルータと同じで、WiMAX Wi-Fiゲートウェイに用意された向上出荷時設定のSSIDとWEPキーを利用して接続を確立する。ドライバの導入やユーティリティの導入は必要ない。WiMAX Wi-Fiゲートウェイの設定も従来の無線LANルータと同じく、ユニットに用意されたWebサーバにアクセスして、そこからWebブラウザを介して行うことになる。設定できる項目も従来の無線LANルータと同じ内容だ。UQ WiMAXのための特別な設定項目は特に確認できなかった。

背面にはUD01OKを接続するUSBとPCと接続する有線LAN、電源コネクタが用意されている(写真=左)。評価用のサンプル機材にはバッテリーパックを収容できるベイが用意されていたが、UQコミュニケーションズでは「バッテリー駆動は考えていない」とのこと(写真=右)

 UQコミュニケーションズでは、WiMAX Wi-FiゲートウェイセットはACアダプタを接続して使うこととしているが、今回評価したサンプル機材には、バッテリー用インジケータやバッテリーパックをセットできるベイが用意されている。製品版でこれらが搭載されるかは不明だが、少なくともパッケージにバッテリーパックは付属していない。ただ、外出時によくありそうな喫茶店での利用などを考えた場合、WiMAX Wi-Fiゲートウェイセットがバッテリー駆動に対応して持ち歩けるのなら、UQ WiMAXにアクセスできる「店内エリア」が格段にアップすることは間違いないだろう。

UG01OKとUD01OKを合わせた重さは実測で166グラム。ACアダプタ込みでも253グラムと、持って歩くのは苦にならない(写真=左)。UD01OKを接続するとOG01OKの本体後端から20ミリ、上端から55ミリほどはみ出す(写真=右)

UQ WiMAXの電波強度はUD01OKとUG01OKそれぞれのインジケータで表示される。UD01OKは青色LEDが光るだけだが、UG01OKは色と点滅パターンで3段階で電波強度を把握できる

       1|2|3 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2024年04月25日 更新
  1. ワコムが有機ELペンタブレットをついに投入! 「Wacom Movink 13」は約420gの軽量モデルだ (2024年04月24日)
  2. 16.3型の折りたたみノートPC「Thinkpad X1 Fold」は“大画面タブレット”として大きな価値あり (2024年04月24日)
  3. 「IBMはテクノロジーカンパニーだ」 日本IBMが5つの「価値共創領域」にこだわるワケ (2024年04月23日)
  4. 「社長室と役員室はなくしました」 価値共創領域に挑戦する日本IBM 山口社長のこだわり (2024年04月24日)
  5. Googleが「Google for Education GIGA スクールパッケージ」を発表 GIGAスクール用Chromebookの「新規採用」と「継続」を両にらみ (2024年04月23日)
  6. バッファロー開発陣に聞く「Wi-Fi 7」にいち早く対応したメリット 決め手は異なる周波数を束ねる「MLO」【前編】 (2024年04月22日)
  7. ロジクール、“プロ仕様”をうたった60%レイアウト採用ワイヤレスゲーミングキーボード (2024年04月24日)
  8. あなたのPCのWindows 10/11の「ライセンス」はどうなっている? 調べる方法をチェック! (2023年10月20日)
  9. ゼロからの画像生成も可能に――アドビが生成AI機能を強化した「Photoshop」のβ版を公開 (2024年04月23日)
  10. MetaがMR/VRヘッドセット界の“Android”を目指す 「Quest」シリーズのOSを他社に開放、ASUSやLenovoが独自の新ハードを開発中 (2024年04月23日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー