LOOX Mの液晶ディスプレイサイズは10.1型ワイドで、解像度は1024×576ドットだ。液晶ディスプレイは輝度が明るく色も鮮やかで見やすい。ただ、光沢パネルを採用しているので、室内照明がはっきりと映りこむ。輝度の調整レベルは8段階で、通常のオフィスの照明でも最低輝度による画面表示の確認はそれほどつらくない。ただ、輝度を落とすと周囲の映り込みがいっそうはっきりしてくるのは気になる。白い画面を表示して試したところ、輝度を4レベルまで上げれば周囲の映りこみはだいぶ軽減された。
LOOX Mのキーボードは軽く、それでいてタイプ時に指をしっかり支えてくれるので、長い文章をストレスを感じずに入力できる。主要キーの横幅は実測で約17ミリ、縦幅は約15ミリ確保されている。右寄りに配置された記号キーは幅が詰められており、「;」「:」キーで約12ミリ、カーソルキーは約14ミリであった。ちなみに、Shiftキーは左が約25ミリで右が約14ミリ、スペースバーの長さは約57ミリだ。カーソルキーと右シフトキーはそのほかのキーと分離することなく、連続して配置されている。慣れないうちはピリオドやドットのタイプで苦労するかもしれない。
タッチパッドの下に用意されているクリックボタンは固い。気合いを入れないと押した指を跳ね返してしまうほどだ。ボタンの外側端を押さないとクリックが認識されないなど、使いこなすにはある程度のテクニックを要する。タッチパッドのサイズは幅55ミリ、縦34ミリ。その下に縦幅12ミリのクリックボタンがついている。左右のクリックボタンは均等に2分割されている。パームレストの奥行きは52ミリだった。
4月20日に発表された東芝のdynabook UXとまさに競合するLOOX Mだが、それぞれのスペックを並べてみると、標準バッテリーを搭載した状態で、サイズはLOOX Mがわずかに小さく(ただし薄いのはdynabook UX)、重量はdynabook UXがわずかに軽い(ただし、ともに大容量バッテリーを搭載した状態ではdynabook UXが1330グラム、LOOX Mが1350グラムとほぼ同じ)。
本体の重さとともに携帯性能に影響するバッテリー駆動時間では、dynabook UXが標準バッテリーで約4時間、大容量バッテリーで約10時間のところ、LOOX Mは標準バッテリーで約2.6時間、大容量バッテリーで約5.3時間と、こちらは大きく差をつけられている。
液晶ディスプレイのサイズは同じ10.1型ワイドだが、縦方向の解像度はdynabook UXが600ドットであるのに対してLOOX Mは576ドットと少ない。ただし、アスペクト比16:9を忠実に守っているので、コンテンツ再生には適していると見ることもできる。
用意されているインタフェースを比べると、USB 2.0の数は同じながら、dynabook UXでは電源をオフにした状態でUSBに接続した機器を充電できる。一方で、BIBLO LOOX Mでは、カードスロットがSDメモリーカードだけでなく、メモリースティック(PROにも対応)も使え、無線接続ではIEEE 802.11b/g以外にBluetooth 2.1+EDRもサポートする。
以上のように、バッテリー駆動時間を重視するユーザーにとって、LOOX Mは不利になるが、本体に搭載したインタフェース、特に対応するカードメディアと無線接続のスペックを優先するユーザーにはLOOX Mは有力なNetbookとなるだろう。
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