5月27日にリリースされた日本ヒューレット・パッカードのビジネス向けノートPCの「HP ProBook」だが、米Hewlett-Packardのアジア・パシフィック&日本地域向けイベントでは日本未発表のモデルが展示されていた。ProBookはビジネス向けノートPCのハイエンドモデル「HP EliteBook」シリーズの下位に位置付けられるエントリーモデルで、堅牢性や使いやすさはそのままに、ビジネス向けでは珍しくアスペクト比16:9のワイド液晶ディスプレイを採用するのに加え、カラーバリエーション展開が行われているのが特徴だ。
現状、日本では15.6型ワイドの液晶ディスプレイを備えた「4510s/CT」と「4515s/CT」、および17.3型ワイド液晶ディスプレイを搭載した「4710s/CT」が登場しているが、海外では14型ワイド液晶ディスプレイ搭載モデル「4510s」と「4515s」もラインアップされている。従来通り、型番末尾「0」はインテルプラットフォーム、「5」はAMDプラットフォームを採用しており、前者はIntel GM45/PM45/GL40 Express(日本はGM45/GL40のみ)チップセットを、後者はAMD 780MNチップセットを備えている。なお17型ワイドのみ、Intel PM45 Expressのチップセットと、Mobility Radeon HD 4330(512Mバイトのグラフィックスメモリ)のGPUを組み合わせている。
画面解像度は17.3型ワイドが1600×900ドット、15.6型ワイドと14型ワイドが1366×768ドットで、4510sでは1600×900ドットも選択可能だ(海外モデルのみ)。また海外モデルでは光沢と非光沢のパネルが用意されるが、日本では非光沢のみの扱いだ。
ビジネス向けモデルながら、コンシューマー的要素を色濃く反映しているのも見逃せない。ボディカラーはブラックとメルローという2色のバリエーション展開を図り(日本はブラックのみ)、キーボードもMacBookシリーズや一部のVAIOシリーズで導入されているキャラメル型のキートップを採用するほか、HDMI端子も標準で装備する。本機のキーボードは「チクレットキーボード」と呼ばれるもので、キートップ面が非光沢、下のユニットが光沢仕様になっており、キーのミスタッチを防ぐとともに、見た目も高級感のある仕上がりだ。
もちろん、同社のビジネス向けノートPCに欠かせない、使いやすさや信頼性といった部分はきちんと継承されている。具体的には、OSを起動せずにメールや予定表、タスクなどをチェックできる「QuickLook 2」、セキュリティ情報を一元管理できる「HP ProtectToolsセキュリティマネージャー」、Windows上からBIOSを操作できる「BIOSコンフィグレーション」、BIOSパスワードを忘れた際にあらかじめ設定した3つの設問に答えることでアクセスが可能になる「HP SpareKey」、HDDの暗号化ツール「HP Drive Encryption」、HDDからファイル単位でデータを完全に消去できる「ファイルサニタイザー for HP ProtectTools」、そして不意の落下からHDDが破損してしまうのを防ぐ「3Dドライブガード」などが標準で装備される。
そして何より、同社直販の「HP Directplus」で4515s/CTが5万9850円から、4510s/CTが6万4890円から、4710s/CTが6万9930円からという低価格が魅力だ。
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