「ひとりでも多くのユーザーに」――Windows 7の価格と優待アップグレードを発表今なら7777円(1/2 ページ)

» 2009年06月26日 14時20分 公開
[ITmedia]

Windows 7の参考価格を公開

優待アップグレードシールが付いたWindows Vistaパッケージ

 マイクロソフトは6月26日、次世代Windows OS「Windows 7」日本語版のパッケージ製品構成と価格、および製品発売に向けた施策を発表した。一般販売されるWindows 7日本語版の製品パッケージは、Ultimate/Professional/Home Premiumの3エディションで、それぞれ通常版とアップグレード版が用意される。アップグレード対象となるのは、Windows VistaおよびWindows XPのすべてのエディションだ(参考価格は下のスライドを参照)。

 ただし、Windows VistaからWindows 7への移行であればユーザーのPC環境は引き継がれる(上書きインストールが可能)が、Windows XPからの場合はクリーンインストールになる。このため、ユーザー自身でバックアップを行ったり、アプリケーションを再インストール必要がある。なお、Windows 7の国内における発売日や32ビット/64ビット版のパッケージ構成、OEM向けに提供されるWindows 7 Starterエディションのステップアップパスなどについては現時点では公開されず、7月上旬に開催される説明会で明らかにするとしている。

パッケージ製品価格(写真=左)。アップグレード対象とパス(写真=中央)。各エディションの機能比較(写真=右)

コンシューマ向けの優待キャンペーンを展開

Windows 7の製品コンセプト“Your PC,simplified”

 説明会の冒頭で登壇したマイクロソフト代表執行役副社長コンシューマー&オンライン事業部担当の堂山氏は、β版提供や製品候補版(RC)のリリースなどWindows 7の開発状況を振り返り、「さまざまなパートナーやユーザーさまに使用していただいているが、(Windows 7は)大変好評だ」と述べ、発売に向けて開発が順調に進んでいることを強調した。

 また、Windows 7の開発背景として「今まで以上に顧客の声を聞いた製品」「高い互換性と基本性能に注力」「開発者の力を引き出す機能」「PCの楽しさを感じさせるエキサイティングなOS」「日本市場に最適化する」など5つの方針を挙げ、Windows 7によって「したいことを思いのままに、シンプルで分かりやすく、新しいことが可能になるOSだ」(堂山氏)とその特徴をアピールした。

 同社はWindows 7の一般発売に向けた施策として2つのキャンペーンを展開する。1つは「Windows優待アップグレードキャンペーン」だ。すでに多くのPCメーカーが対応を表明しているが、これ以外のパッケージ版ついても、優待アップグレード対象のステッカーが付与されたWindows Vistaパッケージには申し込み書が同梱され、専用Webサイトで手続きを行うことによりアップグレードキットが手に入る(キャンペーン期間は2009年6月26日からWindows 7の発売前日までで、実費として3000円が必要)。

 なお、この優待アップグレードは、Windows Vista Ultimate/Professional/Home Premiumの各エディションが対象で、Windows Vista Home BasicとWindows XPは除外されている点に注意が必要だ。同社は「残念ながら(Windows Vista Home BasicとWindows XPを搭載する)これらのPCは対象にならない」としたうえで、「スモールPCに代表される(Windows XPを搭載した)フォームファクターの製品は魅力的だが、Windows 7優待アップグレード対象のPCを購入することは、それらに比べて1万6千円から2万5千円くらいの付加価値があることになる。購入の選択肢の幅が広がる」などと語っていた。

本日(6月26日)より開始されたWindows 7優待アップグレードキャンペーン(写真=左)。ただし、Windows VistaおよびWindows XPは対象外だ(写真=中央)。法人顧客向けに実施されていた先行優待キャンペーンは、期間を2009年8月31日まで延長した(写真=右)

Windows 7が7777円で手に入る! 「Windowsありがとう」キャンペーン

 もう1つ、日本を含む世界6カ国(米国、カナダ、イギリス、フランス、ドイツ、日本)では、Windows 7を先行予約したユーザーに対して安価にアップグレードパッケージを提供する「Windowsありがとう」キャンペーンも実施する。

 マイクロソフト コンシューマーWindows本部の藤本恭史氏は「Windows 7は、早期評価プログラムに参加してくれたユーザーからのフィードバックループによって完成度を上げていくことができた。この感謝の気持ちを返したい」とその背景を語り、Home Premiumエディションを7777円、Professionalエディションは1万4777円と、通常のアップグレードパッケージに比べて約8000円〜1万1000円ほど安価に提供する。

 実施期間は6月26日から7月5日までの10日間で、オンラインストア限定で販売される(→キャンペーンサイト)。なお、同キャンペーンの出荷本数は公開されていないが、参加する各オンラインショップで販売本数が決まっているため、ショップによってはオーダーが締め切られることもあるようだ。藤本氏は「これらのキャンペーンによって(Windows 7のアップグレードは)非常に魅力的な価格になったと思う。ひとりでも多くの方にアップグレードのチャンスに触れていただければ」と語った。このほか同社は、Windows 7の発売日に向けて、同製品の情報を発信していくユーザーコミュニティプログラムや、移行ツールの提供も開始していく。

Windows 7ありがとうキャンペーンの詳細と、キャンペーン参加パートナー(写真=左/中央)。ユーザーコミュニティ「IRun Windows 7」ではWindows 7に対するユーザーの印象がチャートで把握できる。ブログパーツとしても公開される予定という(写真=右)

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