インテル製のMLC型SSDが、6月以降に急速に値を下げている。特に注目されているのは80Gバイトの「X25-M SSDSA2MH080G1C5」で、先週は2万5000円を切る価格を付けるショップが続出。好調に売れて、在庫切れの店舗が増えている。
某ショップは「製造プロセスを50ナノから34ナノに変更した新モデルがまもなく登場します。その準備段階としてインテルから価格改定が入るということで、事前に値下げするショップが相次いだというのが現状です。SSD全体の値動きはある程度安定しているのに、インテル製品だけ安くなっているのはこうした事情によるものでしょう」と語る。
一方で、ショップ先行の値下げが入る背景について「いろいろな事情がありますが、人気のないパーツならフライングはしません。今はストレージが自作PC市場の勢いを担っている側面があるため、HDDやSSDで値下げの余地があったら、こぞって特価のフラッグシップにする傾向があります」(某ショップ店長)という。
HDD/SSDともに市場全体でみれば一時期の急速な値下がりは起きていないが、着実に安くなっている。特にHDDでは、通常売価レベルで1万円切りする1.5Tバイトモデルも登場しており、人気を集めているという。複数のショップで最も安かったのはサムスン製の「HD154UI」。そのほかにも、シーゲートの「Seagate Barracuda 7200.11 ST31500341AS」も通常売価が1万1000円前後となり、タイムセールなどで1万円切りするショップも増えている。
ソフマップ秋葉原本館は「多くのお客さんのなかに『1万円以下ならHDD、数万円ならSSDという』という意識が流れているのを感じます。8980円と7980円の差より、1万980円と9980円の差のほうが圧倒的に大きいんですよね」語る。また、ツートップ秋葉原本店も「1.5TバイトHDDのラインアップが増えてもっと潤沢になれば、HDDの主力は1Tバイトから1.5Tバイトに移行する可能性が高いですね」と話していた。
ただし、2TバイトHDDについてはほとんど値動きせず、3万円弱の価格で推移している。T-ZONE.PC DIY SHOPは「2Tバイトモデルは別の空気が流れていますね。とりあえず最大容量を更新するモデルが出るまでは、大きな値下がりは期待できないでしょう」と話していた。
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