BlueTrackで小型な「Wireless Mobile Mouse 6000」で気分は何色!?ちょっと気になる入力デバイス

» 2009年07月24日 17時05分 公開
[王深紅,ITmedia]
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BlueTrackを採用したプレーンなモバイルマウス

「Wireless Mobile Mouse 6000」のパッケージ

 マイクロソフトが、“レーザーを越えた次世代トラッキング”とうたう「BlueTrackテクノロジ」を導入したマウスを市場に投入したのは2008年10月だ。このBlueTrackは発光源に青色LEDを使い、CMOSセンサの入射角や光の照射角度を最適化することで、レーザー方式が苦手としてきた大理石や光沢素材のテーブル、カーペットなどでも利用が可能になったのが特徴だ。

 ただ、これまではBlueTrack採用製品がゲーミングマウスの「SideWinder X8 Mouse」をはじめ、右手専用のエルゴノミクスデザインを採用した「Explorer Mouse」や「Explorer Mini Mouse」などの上位モデルに限られていたが、7月に発売された「Wireless Mobile Mouse 6000」や「Wireless Mouse 5000」は、左右対称のデザインを取り入れた待望のクセのないスタンダードモデルだ。ここでは、小型な前者を取り上げる。

レシーバを底面に収納可能

 Wireless Mobile Mouse 6000は、ボディサイズが58(幅)×95(奥行き)×36(高さ)ミリと2.4GHz帯を使った小ぶりなワイヤレスマウスだ。レシーバを本体の底部に収納可能で、持ち運んでの利用も苦にならない。先に投入されたBlueTrack採用のモバイルマウス「Explorer Mini Mouse」と比較しても、サイズは一回り小柄だ。

 ちなみに、レシーバのサイズは13(幅)×18.5(奥行き)×4(高さ)ミリと、いわゆるナノサイズで、PCに接続しても8ミリほどしか出っ張らない。また、電源ボタンが底面にあるので、携帯時に不意に電源が入ってしまい思わぬバッテリー消耗を招く心配も少ない。

レシーバは小型だ。天面部にバッテリー残量表示用LEDランプが内蔵されている
バッテリーは単三形電池1本だ。レシーバは本体に内蔵でき、マウスの電源ボタンも底面にある
底面中央にあるボタンを押すと、レシーバが飛び出す

Wireless Mouse 5000とのサイズ比較。ボディサイズをはじめ、グリップ部の盛り上がりもWireless Mouse 5000のほうが大きい

 マウス本体は、左右側面にそれぞれクリックボタンを配置した5ボタン(チルトホイールを含む)仕様で、両側面ともラバー仕上げが施されている。ボディカラーはピアノ ブラック、プレミアム ホワイト、ロイヤル レッド、インペリアル パープルの4色を用意する。ラバーグリップは銀色(クロムメッキ)に縁取りされ、デザイン上のアクセントも兼ねる。試用したインペリアル パープルは落ち着いた色調で非光沢ゆえ遠くから見ると地味な印象を受けるが、手にとって近くで見ると粒状感のある塗装(手触りはツルツル)で極端にチープな感じはしない。

 バッテリーは単三形乾電池1本で、駆動時間はアルカリ乾電池使用時で約10カ月という。読み取り速度は8000fps(解像度は1000dpi)で、バッテリーを含んだ際の重量は約90グラム(実測値)と、「Explorer Mini Mouse」よりも15グラムほど軽量化された。

 ボディは手の大きめな成人男子ならば手にすっぽりと入る形状で、左右対称デザインのため右手と左手を選ばず使える。側面にあるボタンは利き手側の親指が押しやすい位置にある半面、反対側にあるサイドボタンは押しづらい。逆に、Explorer Mini Mouseは電源が入ると底面が盛大に青く光り、目障りに感じるときもあったが、本製品ではそのようなギミックは省かれている。

 試しにさまざまな場所で利用してみたが、従来の「Wireless Notebook Laser Mouse 6000」では全く動作しなかった大理石調のテーブルや光沢感のある白いテーブル、グランドピアノやThinkPadの天板部分といった場所でも、本製品は問題なく動作してBlueTrackの威力を見せつけた。もっとも、ガラステーブルや鏡の上ではさすがのBlueTrackも歯が立たない。

マウスは下部がややふくらんだ形になっている(写真=左)。BlueTrackの照射口は底面中央ではなく、向かって左下側に位置する(写真=右)

チルトホイールの直径は19ミリ弱で、厚さも約6ミリと細めだ(写真=左)。ホイールにはラバーが巻かれており、ホイール回転時にクリック感がない“ヌルヌル”タイプだ。背面にBlueTrackのロゴが印刷されている(写真=右)

両側面にラバーが張り付けられ、小型のサイドボタンが用意される

 対応OSはWindows Vista/XPおよびMac OS X 10.2〜10.5以降で、同社のIntelliPointソフトウェアを導入することにより、ボタンの機能割り当てやアプリケーションごとの割り当て、電池残量などが確認できるのは従来通りだ。

 実売価格は5880円と、Explorer Mini Mouseよりも1050円ほど安くなっている。ホイール部分や表面塗装などの高級感はExplorer Mini Mouseに分があるが、コンパクトなレシーバを含めたモバイル向けの小型ボディ、利き手を選ばないデザインは本機ならではの魅力だ。

PC USER編集部Oのインプレッション

 現状ではBlueTrackの最廉価モデルに位置付けられるが、個人的にはそれほどチープとは思わないし、指紋がつきにくい非光沢の塗装も好印象。本体が大きくなりがちなゲーミングマウスに比べると女性でも手のひらにフィットするちょうどよいサイズで、ラバー仕上げのくぼんだ側面もホールドしやすい。ノートPCと一緒に持ち運ぶ普段使いのマウスとして活用できそうだ。ただ、右サイドボタンの押しにくさは記事の通りで、誤操作の可能性も考えると無効にしておいたほうがいいかも。


PC USER編集部Sのインプレッション

 使用範囲が広いBlueTrackと本体に収納できる小型レシーバーの特徴は、クセのない握り心地とともにモバイルマウスとして十分活躍できそうだ。幅広いマウスソールは“滑り”もほどよく、モバイル利用においては特に“いつの間にかとれてしまっている”ことも少なそう。ただ、本体の粒状塗装は指紋が目立ちにくく、さらさらな手触りである半面、上面やボタン部など、手の触れる場所に経年劣化がすぐ訪れそうなのが気になる。気のせいならばいいが……。


PC USER編集部Hのインプレッション

 自宅のサブPCで使っている「Explorer Mini Mouse」と比べると、一回り小さくなったサイズが好印象だ。外観やホイール部分はややチープになったが、レシーバを含めた携帯性では本製品に軍配が上がる。ただ、Explorer Mini Mouseに付属していた携帯用ケースが省かれたのは残念なところ。また、外側にあるサイドボタンは押しづらい位置にあり、実質的には4ボタンマウスとしての利用が現実的だろう。


PC USER編集部Kのインプレッション

 丸いボディがマウスを持つ手にぴたりとフィットして心地よい。クリック感の少ない両ボタンも、力いらずで使いやすい。ヌルヌルホイールの感触は好みが分かれるところ。繰り返し回していると、急に重く感じるのは評価機だけの症状か。サイドボタンが遠く、意識して伸ばさないと届かないのは私の親指が短いためか。卓上で使うにはジャストフィットのサイズと重さだが、モバイル利用には大きくて重く感じる。



Wireless Mobile Mouse 6000の主なスペック
読み取り方式 BlueTrack
読み取り速度 8000fps(解像度は1000dpi)
ボタン数 5ボタン(ホイール含む)
カラーバリエーション ピアノ ブラック、プレミアム ホワイト、ロイヤル レッド、インペリアル パープル
インタフェース 無線式(2.4GHz帯)
使用電池 単三形アルカリ乾電池×1
動作時間 約10カ月
到達距離 レシーバから約10メートル以内
マウスサイズ 58(幅)×95(奥行き)×36(高さ)ミリ
レシーバサイズ 13(幅)×18.5(奥行き)×4(高さ)ミリ
重量(実測値) マウス:約90グラム(単三形アルカリ乾電池1本+レシーバ含む)/レシーバ:約2グラム
対応OS Windows Vista/XP、Mac OS X 10.2〜10.5以降
付属品 ソフトウェアCD-ROM、単三形アルカリ乾電池×1、マニュアル
実売価格 5880円前後

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