エムエスアイコンピュータージャパン(MSI)から発売された「MSI Wind Netbook U115 Hybrid」(以下U115 Hybrid)は、その名のとおり、重さ1.32キロのコンパクトなボディに、8GバイトのSSDと160GバイトのHDDを搭載した“ハイブリッド”なNetbookだ。U115 Hybridでは、高速なSSDにOS(Windows XP Home Edition Service Pack 3)をインストールし、ユーザーが利用するデータファイルなどはHDDに格納することで、OSの体感速度を向上させつつ、保存するデータの容量を気にしない使い勝手を両立させているのが特徴だ。
また、U115 HybridではCPUにAtom Z530(動作クロック1.6GHz)を搭載し、チップセットはIntel System Controller Hub(SCH) US15W(グラフィックスコアにIntel GMA 500を統合する)を採用するなど、同じMSIのWind Netbook Uシリーズながら、Atom NシリーズとIntel 945GSEを組み込んだほかのラインアップとは構成が異なっている。なお、システムボードにはメモリスロットが1基だけ用意され、メモリは1Gバイトのみとされている。
液晶ディスプレイは10型ワイドで解像度は1024×600ドット、パネル表面はノングレアになっている。U115 Hybridの本体サイズは260(幅)×180(奥行き)×19〜40(厚さ)ミリ。最厚部が40ミリと、Wind Netbook U100シリーズより10ミリ近く厚くなっているが、天板の形が縁に行くに従ってカーブがかけられてラウンドフォルムを採用しているので、見た目に厚みを感じさせない。
U115 Hybridに用意されたインタフェースには、左側面に電源コネクタとUSB 2.0が2基、右側面にUSB 2.0が1基にカードリーダー、オーディオ入出力、アナログRGB出力、有線LANがある。前面と背面にはインタフェースを用意していない。USB 2.0が3基というのは、Netbookでは標準だが、左側面と右側面の両方にあるので使いやすい。有線LANは、10BASE-T/100BASE-TXの対応でギガビットLANは使えない。無線接続は、IEEE802.11b/g/n(nはドラフト 2.0準拠)とBluetoothが利用可能だ。また、液晶ディスプレイの上には130万画素のWebカメラを装備している。
キーボードは「¥」キーなど一部のキーで幅が狭くなっているが、それ以外はキーピッチ17.5ミリ、キートップ幅16.5ミリを確保しており、打ちづらいほどではない。キーレイアウトでは、「右Shift」キーが「↑」キーの右側に配置されているあたりで多少慣れが必要だろうか。
ポインテイングデバイスはタッチパッドを利用する。パームレスト部と一体成型だが、パッドの部分とその周囲で段差がつけられているので、感触でパッドの位置を判別できる。クリックボタンは、最近のノートPCでよく見かける左右ボタンがつながったタイプだ。ボタンの横幅が約50ミリと広くないため、意識して使わないとボタンの中央部を押してしまいがちだ。
本体内部の拡張は難しい。先ほども述べたように、メモリスロットは1つしかなく、そこに最初から最大容量の1Gバイトが搭載されている。また、本体の底板は外しにくく、ベイ専用のカバーも用意されていないため、HDDにアクセスするのも困難だ。
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