8月29日、インテルのSSD「X25-M」シリーズに初のリテールパッケージが登場した。店頭に並んだのは、160Gバイトの「SSDSA2MH080G2R1/R5」と80Gバイトの「SSDSA2MH160G2R1/R5」で、ともに34ナノメートルプロセスで製造されている。価格は順に5万円前後と2万6000円前後。これまで出回っていた茶箱のタイプと異なり、3.5インチベイ用のマウンタが同梱されているのが特徴だ。なお、7月末に販売中止を引き起こしたファームウェアの問題は解消されている。
入荷した多くのショップは、注目度の高さから目立つPOPを各所に張り出していた。ドスパラ秋葉原本店は「信頼性の高いSSDとして、インテル製品を選ぶ人は本当に多いです。不具合の問題が起きてからも評判は良く、茶箱版は好調に売れています。リテール版は登場したばかりですが、価格はほとんど変わらないのにマウンタが付属しているということもあり、ヒットする可能性は高いですね」と語る。
ただし、従来の製造プロセス50ナノメートル版の値下がりも顕著なため、在庫が潤沢にあるショップは旧タイプに人気が集中しているとか。ソフマップ秋葉原本館は「160Gバイトタイプが4万5000円台、80Gバイトタイプが2万2000円前後と、5000円近く安いので、『インテル製ならそれでいいや』と選ばれる方が多いです。旧タイプの在庫がなくなり次第、売れ行きは最新版に移行していくでしょう」と話していた。
これだけのヒットモデルながら、某ベテラン店員氏は「今のインテルでいえば、SSDのリテールパッケージ版もジャブに過ぎないのかもしれません」という。この発言はIntel P55 Express搭載マザーボードの発売が間近に迫っていることを示唆している。続けて「ウチはやりませんが、いくつかのショップでは深夜販売をやるという話も聞いています。9月第2週あたりとなるんじゃないでしょうか」と語った。
実際に、クレバリーは対象製品を明かしていないものの、公式ブログ上で9月7日22時から8日0時半に深夜販売を行う予定を発表している。ブログにはCore i7のパッケージ写真も使われており、インテル関連のパーツが販売される可能性は高そうだ。また、ツートップ秋葉原本店もP55マザーのサンプル展示コーナーに、「深夜販売かよ……」と書かれたPOPを張り出していた。店員氏は「深夜販売をやるという宣言ではなく、『深夜販売をやるような空気が満ちているな』という気持ちを表現したアートだと捉えてください」と説明している。
なお、先述のベテラン店員氏はP55マザーに対応するCPUの動向についてもコメントしていた。「P55マザーと同時に発売されるかは明言できませんが、近いうちに(P55マザーが対応する)CPUも登場すると思います。仮にP55マザーだけを深夜に売り出しても、マシンが組めないんじゃどうしようもないですし」と話す。
インテルは9月12日に、ベルサール秋葉原にてユーザーイベント「Intel Technology Day in Akiba 2009」を開催し、そこで“最新プロセッサー”を紹介する予定がある。型番や仕様、発売時期は不明だが、その正体はまもなく明かされることになりそうだ。
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