HPの「Pavilion Desktop PC e9190jp/CT」で大容量メモリと64ビットOSの極上PC体験を味わうCore i7には64ビットOSを(1/2 ページ)

CPUにCore i7を採用した、日本HPの個人向けデスクトップPCで最高峰に位置する「HP Pavilion Desktop PC e9190jp/CT」は、BTOで最大12Gバイトのメモリをはじめ、OSも64ビットと32ビットから選べる。64ビットOSと大容量メモリを搭載することで、どれだけパフォーマンスが向上するのかをテストした。

» 2009年09月03日 10時00分 公開
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日本HPのフラッグシップデスクトップPC「HP Pavilion Desktop PC e9190jp/CT」

タワー型の「HP Pavilion Desktop PC e9190jp/CT」

 「HP Pavilion Desktop PC e9190jp/CT」は、インテルのハイエンドブランド「Core i7」を搭載した日本ヒューレット・パッカード(HP)のタワー型デスクトップPCのフラッグシップモデルだ。その最大の魅力は、インテルのコンシューマー向けCPUラインアップの頂点に立つブランドであるCore i7のポテンシャルをフルに生かした優れた性能にある。タワー型ならではの高性能と拡張性を備えるのはもちろん、BTOによるフルカスタマイズに対応。NVIDIAとAMDの最新GPUを搭載したグラフィックスカードや記録型Blu-ray Discドライブ、ダブル地上デジタルテレビチューナー、最大4.5Tバイトの大容量ストレージを内蔵できるなど、各パーツごとに豊富な選択肢が用意される。さらに、プリインストールOSも32ビット版Windows Vista(Ultimate/Business/Home Premium)のほか、64ビット版Windows Vista(Ultimate/Home Premium)の5種類から選べる(メモリが6Gバイト以上の構成では64ビット版のみが選択可能)のも見逃せない。もちろん、10月に発売予定の新OSであるWindows 7も無償でアップグレードできるので安心だ。今回は、ここにきてますます注目度が高まっている64ビット環境にフォーカスしてみた。

すでに32ビットOSは限界に近づいている

 64ビット版Windowsのメリットは、なんといっても32ビットよりもはるかに大きなメモリサイズが扱えることにある。32ビットのWindowsが扱えるメモリ容量は仮想メモリ(プログラムから見たメモリ)/物理メモリともに最大4Gバイトであり、しかもその4Gバイトのうち、ハードウェアのDMA転送などに予約されているメモリアドレスが使えないため、実質的に使えるのは3Gバイト前後に限られる。さらに1プロセス(=1アプリケーション)が使えるメモリは2Gバイトまでという制限もある。

タスクマネージャの画面で64ビット環境(画面=左)と32ビット環境(画面=右)を比較した。同じ12Gバイトのメモリを搭載したモデルでも、物理メモリにある「空きメモリ」の数値が大きく違うのが分かる

 つまり、ハードウェアとしていくらメモリをたくさん搭載しても、実際にOSが使ってくれるのは3Gバイト前後だ。1つのアプリケーションではさらに少ない2Gバイトまでしか使ってくれない。Windows VistaではSP1以降で、ハードウェアが搭載しているメモリ容量を全部表示するようになったが、それは見かけだけで、実際には利用されていない。CPUやチップセットといったハードウェア側はすでに12Gバイト、16Gバイトといった大容量メモリに対応しており、メモリの低価格化も進んで大容量のメモリが搭載できる環境が整いつつある。実際、本機のBTOメニューでも、3Gバイトから1万8900円の追加で12Gバイトにアップグレードできるなど、実にリーズナブルとなっている。このような今の時代、32ビットOSではいかにも物足りない。

Windowss Vistaでは、SP1以降で実搭載容量のメモリを表示できるようになった。左の画面が64ビット版で、右が32ビット版だが、どちらも12Gバイトとなっている。ただ、32ビット版で実際に利用可能なのは3Gバイト前後にとどまる

64ビット版Windowsのメリットとは?

 64ビット版Windows Vistaでは、仮想メモリは16Tバイトまで、物理メモリも128Gバイトまで扱うことが可能になっている。事実上、搭載したすべてのメモリを生かすことができ、メモリ消費量の多いアプリケーションでは大幅なパフォーマンス向上が期待できるだけでなく、CPUに搭載された64ビットモード専用のレジスタも使うえるため、その部分でも性能向上が期待できる。

 なお、64ビット環境下で32ビットアプリケーションを使うと性能が落ちるという漠然としたイメージを抱いている人がいるかもしれないが、それは64ビット版Windowsには当てはまらない。32ビットから64ビット環境にシームレスに移行できるよう64ビットカーネルの上にエミュレーションレイヤを搭載する「WOW64(Windows On Windows 64)」という仕組みを導入しており、32ビットアプリケーションも速度を低下させずに実行できるようになっているからだ。

いよいよ本格的な64ビット時代が到来。今買うなら64ビットで決まり

タスクマネージャの「プロセス」タブで、イメージ名の末尾に*32という表記がWOW64で動く32ビットアプリだ

 ただ、そんな64ビット版Windowsにも弱点はあった。それがドライバの互換性だ。64ビット版Windows Vistaではカーネルを64ビット化しているため32ビット版とは別にドライバを設計する必要がある。そのためWindows XP時代は64ビットに対応しない周辺機器がかなりあった。アプリケーションに関しても、ウイルススキャンやCD/DVD書き込みソフトウェアなど、カーネルやハードウェアと関連性の深いものはそのままではWOW64上では動作できなかった。

 しかし、それはもう何年も前のことである。マイクロソフトがWindows Vistaロゴの取得条件に64ビット版への対応を含めたこともあって、今ではVista対応の周辺機器はほとんどが64ビットに対応済みだ。アプリケーションも同様で、フリーのCD/DVD書き込みソフトウェアなどでも64ビット環境で動作する製品が急激に増えている。このような利用環境の改善を受けて、2008年後半あたりから64ビット版Windows Vistaをプリインストールしたメーカー製PCが徐々に増えているのは周知の通りだ。2009年に入ってからは、ハイエンドクラスのPCでは本格的に64ビット版Windows Vistaが主流となりつつある。そして、この2009年後半からは、さらに64ビット化への流れが加速するのは確実である。

64ビットのアドバンテージをベンチマークテストで検証

 さて、実際にHP Pavilion Desktop PC e9190jp/CTの評価機を使って、64ビット環境と32ビット環境のパフォーマンスを比較してみよう。評価機のスペックは、CPUがCore i7-975 Extreme Edition(3.33GHz)、メモリは12Gバイト、グラフィックスカードはGeForce GTS 250など、BTOで選択できるほぼ最高性能で構成したものである。もっとも、32ビット環境では32ビットOSの制限により、搭載メモリの12Gバイトのうち、約3Gバイトしか認識されていないのは前述の通りだ。

 ちなみに、購入時にOSをWindows Vista Business/Ultimateにすれば、Windows Vistaのダウングレード権でWindows XPを利用することが可能になる。そこで、今回はWindows Vista環境に加えて、参考までにWindows XP環境でも64ビット/32ビット両方でテストを行っている。もちろん、メーカー保証外となる行為であり、細かいところでは、Windows XP Professional x64 Editionは、Windows XP ProfessionalがベースではなくWindows Server 2003をベースとしており、もともと同じものではない点に留意してほしい。サービスパックも32ビットはSP3、64ビットではSP2までとなっている。

Windows VistaでのWindowsエクスペリエンスインデックス画面。左が64ビット版、右が32ビット版となるが、どちらも最高の「5.9」を記録している

こちらはWindows XP環境での比較。左が64ビット版、右が32ビット版のシステムプロパティ画面で、メモリ容量の違いは明白だ

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