9月末に登場したAMDの次世代GPU「Radeon HD 5870」搭載カードはまたたく間に売り切れとなったが、先週はギガバイトや玄人志向、MSIのラインアップが加わり、SAPPHIRE製品の再入荷などもあって、若干入手しやすい状況になった。とはいえ、まだ潤沢にはほど遠い状態だ。価格は4万5000円前後から5万円強となっている。
Radeon HD 5870は、HD 4870と比べて2倍近くのパフォーマンスが得られると評判になっており、「シングルコアGPUで最強」(クレバリー1号店)という呼び声も高い。そのため、3Dゲームユーザーなどに人気が加熱しており、「メーカーが違うのに2枚セットで購入される方もいましたね。普通は相性を気にして同じ型番のものを買う人が多いのですが、HD 5870は在庫が少ないから、ぜいたくは言っていられないという感じなのでしょう」(TSUKUMO eX.)という状況だ。
なかでも指名買いが最も多いのは、SAPPHIREの「HD5870 1G GDDR5 PCI-E DUAL DVI/HDMI/DP」だとか。T-ZONE.PC DIY SHOPは「初回版なので基板はどのメーカーでもほとんど同じリファレンスデザインですが、SAPPHIREは3Dゲームを2本バンドルしているんです。『DIRT2』と『BATTLE STATIONS PACIFIC』ですが、単品で買うと合計1万円近くになります。それがオマケについているんだからお得ですよ。SAPPHIREというメーカーの信頼性もありますしね」と語る。
ただし、発熱に関して不安を感じているという声もあった。某ショップは「HD 5870はアイドル時の消費電力が27ワットと非常に低いのですが、ピーク時は188ワットとこれまた非常に高い。なのに、カードの排気口が背面ブラケット半分の狭さしかありません。ピークに近い状態で何時間も動かしていたら大変なことになりそう。私ならクーラーを取り替えますね」と話していた。
なお、HD 5870の下位にあたるRadeon HD 5850カードも週末に登場したが、即座に売り切れとなったショップが多く、週明けは入手困難となっている。こちらもDirectX 11に対応する。登場したのはSAPPHIREの「HD5850 1G GDDR5 PCI-E DUAL DVI-I HDMI DP」で、3万3000円前後で販売されていた。
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