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ハードウェア
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ソニーは10月8日、VAIOの2009年秋冬モデルを発表した。従来機種と同様、店頭販売向けの標準仕様モデルと、購入時に仕様が選べるソニースタイル直販のVAIOオーナーメードモデルを同時発売する。10シリーズのノートPC、2シリーズのデスクトップPCを用意し、プリインストールOSはいずれもWindows 7を採用した(「VAIO W」のみWindows XPモデルを店頭で継続販売、VAIOオーナーメードモデルでWindows 7を選択可)。発売日はWindows 7パッケージ版の販売開始日に合わせた10月22日だ。
Windows 7のエディションについては、CPUにAtomを用いた「VAIO X」と「VAIO P」が32ビット版Windows 7 Home Premium、それ以外のシリーズは64ビット版Windows 7 Home Premiumを搭載する。VAIOオーナーメードモデルでは、Ultimate、Professional、Starterなどのエディションを選択できる製品もある。
なお、2009年8月発売のVAIO Wと同じように、今回からマイナーチェンジを含む全モデルにおいて、旧来の「VAIO type 〜」という製品名ルールは廃止され、「VAIO 〜シリーズ」というシンプルな表記に統一された。
最大のトピックは、ティーザー広告(予告広告)やCEATEC JAPAN 2009への参考出展などで注目を集めていた薄型軽量モバイルノートPCのVAIO Xが正式発表されたことだ。1366×768ドット表示の11.1型ワイド液晶ディスプレイを搭載していながら、標準仕様モデルの場合で約765グラムの重量、最厚部13.9ミリの薄さ、約10時間のバッテリー駆動時間を実現しており、携帯性を追求している。
さらにVAIOオーナーメードモデルでは、駆動時間が約4〜5時間になるSバッテリーを選択するなどした最軽量構成時で約655グラムまで軽量化ができ、10型以上の液晶ディスプレイを搭載したノートPCでは世界最軽量としている(2009年10月8日時点、ソニー調べ)。オプションで最大約20.5時間もの長時間駆動を実現するXバッテリーが用意されるのもポイントだ。
薄型ながら、150キロfの平面加圧振動試験に耐える堅牢性を確保。ギガビット対応の有線LANやIEEE802.11nドラフト準拠の無線LAN、FOMA HIGH-SPEED対応の無線WAN、Bluetooth 2.1+EDRといった通信機能や、有効画素数31万画素のWebカメラ、アナログRGB出力、SDメモリーカード(SDHC対応)スロット、メモリースティックデュオ(PRO-HG対応)スロット、USB 2.0×2などのインタフェースも標準装備する。
薄型、軽量、スタミナを重視するため、CPUにAtom Z、チップセットにIntel SCH US15W、ストレージには基板むき出しのSSDを採用し、新設計の片面実装マザーボードや、液晶ディスプレイの薄型軽量化・低消費電力化、ボディ材質の工夫なども行っている。標準仕様モデルは、CPUがAtom Z540(1.86GHz)、メインメモリが2Gバイト、SSDが64Gバイト(Ultra ATA)といったスペック。ラインアップはOffice Personal 2007の有無で2モデルを用意する。
VAIOオーナーメードモデルでは、Atom Z550(2.0GHz)/Z530(1.6GHz)のCPU、128Gバイト/256GバイトのSerial ATA SSD(チップセットとはUltra ATA変換アダプタ経由で接続)、モバイルWiMAX(無線WANと排他)、Windows 7 Professional 32ビット版などを選択できる。
ノートPCでは、デザインとカラバリを重視したノートPC「VAIO C」のフルモデルチェンジも見どころだ。液晶ディスプレイを1280×800ドット表示の14.1型ワイド(アスペクト比16:10)から、1366×768ドット表示の14型ワイド(16:9)に変更し、標準仕様モデルにも外部GPUのGeForce G210M(256Mバイト)を搭載するなど、基本スペックを強化している。デザインも一新し、これまでの女性中心の若年層を狙ったものから、男性ユーザーにも訴求できるような外装に変えつつ、ボディサイズも小型化した。
AV機能を重視した液晶一体型デスクトップPCの「VAIO L」もフルモデルチェンジしている。これまで、液晶ディスプレイのサイズ別に24型ワイド、20.1型ワイド、15.4型ワイドの3タイプに分けていたラインアップを24型ワイドの上位機種のみに絞り込み、解像度を1920×1200ドット(16:10)から1920×1080ドット(16:9)に変更した。
標準仕様モデルの最上位機は光学式のタッチパネルも搭載し、画面に直接指で触れて操作することも可能だ。タッチパネルは最大2点のマルチタッチに対応し、Windows 7の操作が行えるほか、メディアプレーヤー「Media Gallery」、アプリケーションランチャー「VAIO Gate」、Webカメラの映像に手書きデータ合成が可能なコミュニケーションツール「WebCam Message Board」といったタッチパネル対応ソフトを備える。
テレビ機能は、これまでの地上デジタル放送に加えて、BS、CSにも対応した3波デジタルチューナーを新たに搭載。ダブルチューナーによる2番組同時録画、内蔵の「VAIO AVC トランスコーダー」を用いたHD映像の長時間録画もサポートする。テレビ録画ソフトの「Giga Pocket Digital」は、編集画面で選択した部分のみ光ディスクに書き出せるカット編集機能に対応するなど、使い勝手が向上した。
そのほかの新モデルでは、1366×768ドット表示の11.1型ワイド液晶を搭載したモバイルノートPC「VAIO T」に、デュアルコアCeleron SU2300(1.2GHz)搭載の下位機が追加された点に注目したい。
これまで挙げた以外のシリーズは、OSをWindows 7に移行しつつ、基本仕様の強化、カラーの変更や追加を行うなどしたマイナーチェンジモデルとなる。詳しくは、記事末のスペック表や、各シリーズのニュース記事を参照してほしい。
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