“変わらないことの美しさ”といわれてきたレッツノートの軽量2スピンドルモデルが、ついに大きく変身した。Windows 7を迎えて“Netbookにはできない”使い方を提案する。
パナソニックの“レッツノート”シリーズは、ユーザーから長期間に渡って高い評価を得ているラインアップだ。こう書くと、普通は単なる宣伝文句にしか見えないのだが、レッツノートの場合はそうでもない。その実力や人気が高いレベルにあることを、多くの人が知っている。こうした高い評価によって、本来はビジネスユーザーをターゲットにした製品でありながら、パーソナルユースに使いたいというユーザーも多い。高性能を確保しつつ、モバイル用途に不可欠な小型軽量で長時間バッテリー駆動、そして堅牢性といった要素をひたすら追求しているからこそ、幅広い層に受け入れられている。
ただ、人気の高いラインアップを長期間に渡って維持し、それに伴なって、ユーザー層が幅広くなるほど、ユーザーからの要望も多彩になってくる。ここでジレンマになるのが、レッツノートが「製品としての完成度が“最初から”高い」という点だ。製品への満足度が常に高いレベルで推移しているかぎり、熟慮することなく大きな変更を施すことは賢明でない。実際、レッツノートは“変化”よりも“継承”に重きを置きつつ、一方で、「R」から「T」、「W」、「Y」、そして「F」へと製品バリエーションの拡大を続ける道を選んできた(もちろん、各製品ともモデルチェンジのたびに、性能向上や機能追加、改善などを果たしている)。
しかし、今回登場した2009年冬モデルは違う。軽量小型の2スピンドルノートPCとして最も支持されていたWシリーズ、そして、1スピンドルノートPCのTシリーズそれぞれの後継機種として、「S8」「N8」が登場したのだ。その特徴は、なんといっても「標準電圧版CPU、インテル® Core™ 2 Duo プロセッサー」の搭載だ。これまで、B5サイズモバイルPCへの搭載が難しかった標準電圧版CPUを採用することで、モバイルPCで我慢を強いられていた高速性能をレッツノートの軽量モデルでも実現した意義は大きい。
標準電圧版CPUの搭載は、パナソニック独自の技術によって実現したという。その中で最も重要なのが“熱対策の進化”だ。「S8」「N8」では十分な風量を確保して放熱効率を高められるように、新たに開発した小口径厚型ファンを採用している。このファンは直径29ミリ、厚さ12ミリと非常に“厚い”形状になっている。従来どおり低電圧版のCore 2 Duo SU9400(動作クロック1.4GHz)を搭載する「F8」のファンと比較すると、面積が30%縮小され、厚さが倍増した。しかし、本体の高さも増したかというと、「W8」の24.9〜45.3ミリ(前部から後部にかけて厚くなる)に対して、S8は23.4〜38.7ミリ(前部〜後部。最厚部は41.4ミリ)と、むしろ、やや薄くなっている。
また、トレードオフで“軽さ”が失われることもなく、DVDスーパーマルチドライブ内蔵の「S8」で約1.32キロ、光学式ドライブを搭載しない「N8」では約1.265キロを実現した。しかも、この重さは標準バッテリーを搭載した値で、標準電圧版CPUを動作させつつも、ともに約16時間(JEITA 1.0測定法)という驚異的な長時間駆動が可能だ。この標準バッテリーは8セル構成で、公称容量は12.4Ah(定格容量11.6Ah)、重さ約410グラムと、W8、T8の標準バッテリー(6セル、公称容量5.8Ah、定格容量5.4Ah、重さ約320グラム)より容量密度が高いタイプになっている。
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アイティメディア営業企画/制作:ITmedia +D 編集部/掲載内容有効期限:2009年11月25日