いろいろホントに大丈夫?──5万円台の“Light Note”「Aspire Timeline AS1410」を速攻検証(前編)10万円以上のノートPCなんて、もういらないかもね(4/4 ページ)

» 2009年10月27日 11時00分 公開
[岩城俊介,ITmedia]
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11.6型のボディながら、標準19ミリピッチのキーボードを採用

 キーボードは、AS3810Tと同様の「Acer FineTip」と呼ぶ独自のフローティング構造を採用した正方形のキーを搭載する。縦横約19ミリピッチを実現する主要キーはキートップの面積も約17.5(横)×17.5(縦)ミリと広く、窮屈感なく“普通のキーボード”として操作できるのが好印象だ。キーストロークはやや浅めの約2ミリで、打鍵感は軽め。パシパシパシ……といった感触で入力できる。スペースキーは約62(横)×17.5(縦)ミリで、中央からやや左寄りに配置する。

photophoto 小型ボディながら、“普通”に入力できる「Acer FineTip」キーボード。主要キーの縦横ピッチは約19ミリだ
photo AS3810とAS1410のキーボードを比較する(左がAS3810T、右がAS1410)。配列やキーサイズ以外に、カッチリとした剛性感はAS3810をかなり下回る印象だ

 一方、右側にある「へ」、「¥」、「む」、「[ 」、「 ]」(かぎカッコ)キーは約12(横)×17.5(縦)ミリ、カーソルキーはもっと小さな約11(横)×8.5(縦)ミリとやや縮小される。このボディサイズで主要キー19ミリピッチを実現するため──と考えれば右端の縮小キーはまだ許せるが、カーソルキーは、同じ場所に同じく窮屈そうに配置するPage Up/Page Downキーと誤操作してしまいやすい。Page UpやPage Downキーを誤って操作したとしても実質的な被害はたいしたことないと思うが、カーソルキーのみ1段、あるいは若干でも配置を下げてくれると操作性はグッと上がると思われる。ここは残念だ。

 最後に、キーボード面の“剛性のなさ”は正直、多少感じてしまう。ゆったりとしたキーピッチにより、“ほぼ気にせず”入力できる仕様は大変喜ばしいが、AS3810Tほどの剛性感は残念ながらない。AS3810Tのキーボードとはまったく別モノで、特に中央のホームポジションキー近辺に“たわみ”が生じる。こちらは、軽めに打鍵する人にとっては「言われなければ気にならない」という意見がある半面、「ガシガシ打ててなんぼ」と考えるユーザーは、これに慣れるのは少々時間がかかりそうだ。

 2ボタン仕様のマルチタッチ対応タッチパッドは、ヘアライン風の加工が施されたパームレストの間にほぼ段差なく配置する。センサー部のサイズは67(横)×36(縦)ミリだ。シナプティクス製ドライバ(v7.2)が導入され、右端/下端をなぞってスクロールする機能に加え、2本指でスクロール(上下移動)やブラウザの戻る/進む(左右移動)、ピンチ(つまむ)操作(拡大/縮小)、回転操作などが行える。操作感は可もなく不可もなく、いわゆる普通だ。

 このように、タッチパッドの基本操作性そのものに不満はない。ただ、クリックボタンをボディ前面ギリギリに配置するため、ホームポジションに手を置くと、右手親指の付け根で右クリックボタンを誤操作しやすいのが気になった。もちろんキー入力中は自動でタッチパッドを無効にする機能は備えるが、キー入力を止めたとたんに右クリックメニューが表示され、絶妙にいらだたせてくれる。また、センサー面はパームレストと同じ素材(微妙に表面の加工が異なるのみ)であるためか、指に汗をかくと滑りがやや悪くなる傾向も少し気になった。

photophoto タッチパッドは“2本指でスクロール”などのジェスチャー機能が利用できる
photophoto パームレストに手のひらを乗せてホームポジションで構えると、右クリックボタンをどうしても誤操作してしまう。この設計はどうにかならなかったのかなと思う

 もっとも、モバイルマウスとともに使うならば、Fn+F7のショートカットキーでタッチパッドを無効してもよい。Bluetooth 2.1+EDRを標準で備えるので、何かを差す必要がないBluetoothマウスとの相性もよいだろう。


 →(後編に続く)

 次回は、ベンチマークテストやバッテリー駆動時間チェックを中心に、「では、実際にどうか」のテストを行っていく。




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