IDTは、画質チェックベンチマークテストの最新版として2010年1月に発表された「HQV Benchmark 2.0」の説明会を日本の関係者向けに行い、用意されたテスト項目の特徴を紹介した。
HQV Benchmark 2.0は、従来のHQV Benchmark 1.4と同様に、BDプレーヤーやDVDプレーヤーに搭載されたビデオプロセッサの性能やディスプレイの表示能力を比較するベンチマークとして開発された。基本的な利用方法は、テスト用動画を再生し、その画質を目視で確認しながらチェックリストに従って採点する。測定者が肉眼で画面をチェックして採点していくのは従来と変わらない。
HQV Benchmark 2.0では、プレーヤーやディスプレイ、サウンドなどのシステム設定をアドバイスする「System Configuration」が用意される。プレーヤーの設定では解像度とノイズリダクションをアドバイスするほか、ディスプレイ設定では、テストパターンを使ったアスペクト比と解像度チェック、グレイバーとカラーバーを使った輝度調整などができる。また、画面と音声出力の遅延をチェックするテストパターンも用意された。
収録されたテスト項目は「Video Conversion」「Noise and Artifact Reduction」「Image Scaling and Echancements」「Adaptive Processing」の4クラス14チャプター39テストと大幅に増えた。
テスト用の画像には、HQV Benchmark 1.4でも使われていた“回転するバー”や“上下に動くバー”に表れるジャギーで診断する「Video Recolution」テストなどがあるが、回転するバーの背後にメッシュパターンをおいて、にじみやゆがみの有無で診断したり、上下に動くバーが動くテストでグレイスケールのバーを増やすなど、より細かいチェックができるように変更が施されている。
また、「Film Resolution」テストでは、スタジアムに設置されたベンチ席にモアレが発生するか否かで採点するが、このチェックを容易にできるように、スクエアボックスを配置して、このボックスが点滅するか否かでも診断できるようにしている。
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