何かとうわさの「ThinkPad Edge 13”」を使ってみた(1/3 ページ)

» 2010年02月23日 11時00分 公開
[芝田隆広(撮影:矢野渉),ITmedia]

新ThinkPadの新ラインアップ「Edge」で何が変わった!?

AMDプラットフォームを採用したThinkPad Edge 13”

 「ThinkPad」といえば、由緒正しい歴史と実績があるノートPCブランドとして、ベテランをはじめとして多くにPCユーザーに知られる存在だ。「ノートはThinkPadじゃなきゃダメ」という熱いファンも多い。そのThinkPadの新シリーズとして登場した「ThinkPad Edge 13”」は、従来のThinkPadのイメージとは異なるコンセプトを持ったモデルだ。

 その概要は2009年11月に行われた製品発表会や2010 International CESで行ったインタビュー、そして、先日掲載した執行役員のインタビューなどでも紹介しているが、果たして、レノボが“Edge”に託したコンセプトはどのように実機に反映されているだろか。AMDプラットフォームの性能とともに、ユーザーの立場から見たThinkPad Edge 13”の姿を見ていこう(製品発表会の詳細はレノボ・ジャパン、「10万円を切る」ThinkPadを発表を、インタビューの詳細は今度のThinkPadはなぜ赤いU1 hybridとSkylightの日本展開は?──レノボ・ジャパンのデイビット氏に聞いてみたをそれぞれ参照のこと)。

鮮やかな天面が示すEdgeの役割

 ThinkPad Edge 13”の構成は、CPU、OS別に4パターンが用意されており、価格は7万5600円から7万9800円。CPUはThinkPadシリーズ(除く“i”シリーズ)としては初めてAMD製CPUを採用し、Athlon Neo X2 L325(動作クロック1.5GHz)、もしくは、Turion Neo X2 L625(動作クロック1.6GHz)のモデルがある。OSは、64ビット版のWindows 7 Home Premium、もしくは、32ビット版のWindows 7 Professionalがプリインストールされる。グラフィックス機能は、いずれのモデルもチップセットに統合されたRadeon HD 3200を利用する。なお、ThinkPad Edge 13”は光学ドライブを内蔵しない1スピンドル構成だ。

 今回の評価に用意したのは、ThinkPad Edge 13”のコンセプトを分かりやすく示している、鮮やかな天面が目立つ「グロッシー・レッド」カラーバリエーションモデルだ。これまでのThinkPadといえば、つや消しブラックのボディが、いかにも質実剛健なイメージを醸し出していた。ところがThinkPad Edge 13”では、天面に光沢感のある材質を採用している。色は今回のグロッシー・レッド以外にグロッシー・ブラックが用意される。

 画面サイズは13型ワイドで最大解像度は1366×768ドットだ。ノングレアタイプではなく、光沢感のあるパネルが採用されている。本体の重さは約1.64キロだが、ボディサイズは最薄部で14ミリ(最厚部で30ミリ)と、見た目の印象ではかなり薄型でスタイリッシュな感じを演出するのに成功している。このほか、パームレストと天面にある「ThinkPad」ロゴで「i」のドットが、電源を入れると赤く輝くギミックも取り入れている。

ThinkPad Edge 13”は光沢のある天面を採用している。カラーバリエーションはグロッシー・ブラックとグロッシー・レッドの2種類だが、何といってもグロッシー・レッドのインパクトは従来のThinkPadユーザーには大きかった(写真=左)。ThinkPadロゴの「i」では、トップのドットが赤いLEDで輝く演出も用意している(写真=右)

HDMIも備えるインタフェース、Wi-FiとBluetoothも利用可能

 インタフェースは左右の側面に並んでおり、背面には何もない。左側面は、アナログRGB出力とHDMIが用意されるほか、ギガビットLAN、USB 2.0が並ぶ。右側面には5メディア対応のカードリーダー、マイクとヘッドフォン用コンボジャック、2基のUSB 2.0を搭載する。無線LANはIEEE802.11b/g/nに対応し、Bluetooth 2.1+EDRも利用できる。また、液晶ディスプレイ上部には30万画素のWebカメラも装備する。

ThinkPad Edge 13”の前面と背面。インタフェースは備えず、すっきりとした印象をユーザーに与える。前後左右の側面をシルバーにしたのも従来のThinkPadとは異なるデザインだ

インタフェースは左右側面に搭載する。左側面にはアナログRGB出力、HDMI、有線LAN、USB 2.0(本体が電源オフでも接続した周辺機器に充電可能)、右側面には5in1対応カードリーダー、ヘッドセット端子、2基のUSB 2.0を備える

 USB 2.0は全部で3基と多いほうではないが、左右に分かれてあるので使い勝手はいい。左側面のUSB 2.0は、本体の電源がオフでも接続した周辺機器の充電が行える。細かな点だが、本体にACアダプタを接続しておくと充電していることを示すLEDランプが光るが、その場所が側面にあるのが気になる。デザインとしては好ましいが「本体に充電している」ということがすぐに認識できないのは役目を十分に果たしているとはいえない。

 メモリスロットとHDDベイには、底面のネジ5本を外すことで簡単にアクセスできる。サポート対象外になるが、メモリとHDDの交換や増設は行いやすいだろう。メモリスロットは2本あり、試用した評価機材では1スロットが空いていた。ThinkPad Edge 13”には最大4Gバイトまでメモリを搭載可能だ。

底面のネジ5本を外すと1枚のカバーが外れてHDDベイやメモリスロット、そしてシステムボードまでが姿を見せる

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