コダックはこのほど、ドキュメントイメージング製品と同ソリューションに関するプライベートイベントを実施。主にSOHO・法人ユーザー向けとする紙書類を電子化する手段や管理方法、電子化により得られるメリットなどを説明した。
コダックのドキュメントイメージング製品は個人・ビジネスコンシューマー向けの「ScanMate i1120」やビジネス業務向けの「コダック イノベーションスキャナー i1200/同i1300プラス」シリーズから、1日に3000枚ほどスキャンするような専門業務向け「i150/i160シリーズ」、書籍やカルテなどデリケートな書類にも対応する直線給紙型「i1410/i1420シリーズ」、自動仕分け機能や高速(毎分200枚の速度で両面スキャン可能)さを追求した大規模業務・金融・工場・官公庁向けの「i1840/i1860シリーズ」まで、用途やニーズ、業務に応じた広範囲なラインアップ展開を強みとし、価格帯も数万円から1250万円(i1860)と幅広い。
個人・ビジネスコンシューマー向けのドキュメントスキャナ製品は、実売数万円前後から他社でも各種存在するが、「製品そのものの生い立ちが違う。これが特長で強み」(ドキュメントイメージング営業本部マーケティング担当の江川氏)とし、製品群そのものは、金融、映画(フィルム化など)、出版、工場、財務といった企業ニーズから、教育、官公庁も含めた幅広い業種・機関に導入実績がある。ラインアップの違いはスキャン速度や用紙・ボディサイズ、耐久性などに留まり、スキャン機能の根幹技術は同じとする。「“紙を、異なる媒体に置き換える”ための製品群・ソリューションとして展開している。技術そのものは、文書の電子化が叫ばれ始めた最近より、相当前──紙文書をマイクロフィルム化する時代(例えば新聞の縮小版など)から、約80年の歴史がある」(江川氏)という。
最大200枚/分の超っ速ドキュメントスキャナ コダック「i1800」シリーズ。スキャン速度以外に、スキャンしている用紙のサイズや種類もバラバラである点にも注目してほしい
(高画質版はこちらから) |
昨今、コンシューマー向けビジネスにつながるキーワードの1つに「電子書籍」が挙げられる。今後、電子書籍市場の拡大が見込まれる中、アマゾン「Kindle」やアップル「iPad」といった電子書籍機能付き端末の普及やユーザーニーズの変化とともに、国内の大手出版社21社も電子書籍の業界団体を設立し、急速に変わっていくと考えられる市場に対応していく考えだ。説明会には、ハードカバーの書籍を持ち込み、いかように電子化できるか──を聞いていた出版関連と思われる人も訪れていた。
文書の管理や管理経費の削減、業務作業量の軽減、作業時間の短縮、情報漏えいリスクの低減など、紙文書の電子化はさまざまなメリットをユーザーにもたらすが、優れたドキュメントイメージング化技術は、これらに加えてより高まるであろう電子書籍ビジネスのニーズもまかなうと考えられる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.