続いてベンチマークテスト(PCMark05、3DMark06、FINAL FANTASY XI Official Benchmark 3、PCMark Vantage)も行おう。ちなみに、LaVie G タイプMは超低電圧版Core 2 Duo SU9400とIntel GS45 Expressチップセットの組み合わせに、4Gバイトのメインメモリ(PC3-6400対応DDR3 SDRAM 2Gバイト×2)、62GバイトSSD+320GバイトHDDの“ハイブリッドSSD”を実装し、32ビット版のWindows 7 Home Premiumをプリインストールした構成。比較対象のLaVie M LM530/WH6Bは、2Gバイトのメインメモリ(PC3-6400対応DDR3 SDRAM 2Gバイト×1)と320GバイトHDD(5400rpm)のみという点以外は、LaVie G タイプMと同じ仕様となる。
ベンチマークテスト | LaVie G タイプM | Lavie M店頭モデル | パフォーマンス比 | |
---|---|---|---|---|
PCMark05 | PC Mark | 4248 | 3130 | 135.7% |
CPU | 3706 | 3666 | 101.1% | |
Memory | 3677 | 3592 | 102.4% | |
Graphics | 1699 | 1498 | 113.4% | |
HDD | 17464 | 5561 | 314.0% | |
3DMark06 1024×768ドット | 3DMarks | 907 | 787 | 115.2% |
SM2.0 | 288 | 249 | 115.7% | |
HDR/SM3.0 | 357 | 306 | 116.7% | |
CPU Score | 1277 | 1274 | 100.2% | |
FINAL FANTASY XI Official Benchmark 3 | Low | 2678 | 2661 | 100.6% |
High | 1823 | 1743 | 104.6% | |
PCMark Vantage | PCMarks | 3476 | 2531 | 137.3% |
Memories | 2986 | 1939 | 154.0% | |
TV and Movies Suites | 2496 | 2312 | 108.0% | |
Gaming Suites | 3020 | 1637 | 184.5% | |
Music Suites | 5624 | 3416 | 164.6% | |
Communication Suites | 2683 | 2349 | 114.2% | |
Productivity Suites | 3538 | 1647 | 214.8% | |
HDD Test Suites | 19603 | 3675 | 533.4% | |
CrystalDiskMark 2.2 | シーケンシャル/リード | 180.2Mバイト/秒 | 67.17Mバイト/秒 | 268.3% |
512Kバイト/リード | 156.2Mバイト/秒 | 29.11Mバイト/秒 | 536.6% | |
4Kバイト/リード | 8.68Mバイト/秒 | 0.42Mバイト/秒 | 2066.7% | |
シーケンシャル/ライト | 46.71Mバイト/秒 | 66.71Mバイト/秒 | 70.0% | |
512Kバイト/ライト | 31.93Mバイト/秒 | 34.17Mバイト/秒 | 93.4% | |
4Kバイト/ライト | 2.7Mバイト/秒 | 0.852Mバイト/秒 | 316.9% | |
まず、ストレージのパフォーマンスが格段に優れているのは前述のとおりだ。このほか、LaVie M LM530/WH6はメインメモリがシングルチャネル動作になっていることもあり、メモリやグラフィックのパフォーマンスにも差生じた。メモリの違いだけでもパフォーマンスにかなりの差が発生することを考えると、ハイブリッドSSD以外にメモリも4Gバイトのデュアルチャネル構成とするのがお勧めと言える。
バッテリー駆動時間は、BBench 1.01(海人氏作 IEEE802.11gの無線LAN接続/60秒間隔で10サイトのWeb巡回/10秒間隔でのキーストローク)でチェックしよう。結果は、電源設定「省電力」で約302分(約5時間2分)、電源設定「高パフォーマンス」で約198分(約3時間18分)となった。LaVie Mの標準バッテリパック(M)搭載時における公称バッテリー駆動時間は約4.9時間だが、LaVie G タイプMはSSDをメインストレージに採用し、テスト中はHDDの動作がほとんどなかったためか、公称値をかなり上回る結果になった。モバイルノートPCとしては、体感速度以外にバッテリー駆動時間が延びることも大きなメリットになる。やはりハイブリッドSSDの搭載は大きな意味がある。
なお、今回はどちらも標準のバッテリパック(M)で統一したが、容量が2倍となるバッテリパック(L)(カタログ公称値は約10.3時間動作)も用意する。より長時間モバイル環境で使用したいと考えるユーザーは大容量のバッテリパック(L)も検討するとよいだろう(バッテリパック(L)搭載時重量は約1.79キロ)。
LaVie G タイプMは、LaVie Mの優れた部分をそのまま生かしつつ、ハイブリッドSSD仕様とすることで、体感速度が大きく向上する点が最大の魅力だ。価格については、今回の評価機と同じ構成を選択した場合で14万2170円(2010年3月現在)となり、CULVノートPCとしてはやや高価な部類になる(なお、2010年3月25日15時まで有効の「17%offクーポン」を利用することで、11万7915円になる)のだが、標準の320GバイトHDDにプラス1万8900円でハイブリッドSSD仕様にできるオプション価格そのものはなかなかリーズナブルである。ちなみに、500GバイトHDD(7200rpm)+62GバイトSSDのハイブリッドSSD仕様に変更してもプラス2万3100円だ。
2010年3月現在、6万円前後から購入できる機種もある他社CULVノートPCと比べると、絶対的な価格は残念ながらかなわない。しかし、上質かつ軽量なボディや高品質な液晶ディスプレイとともに、NECの手厚いサポートが受けられるという点は他社製CULVノートPCにはない大きな魅力である。そして、SSDによる“超快適”な速度を体感したときの満足度は非常に高い。おそらく、もうHDDには戻れない体になってしまうに違いない。
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