メモリの価格が上昇するなか、同じく価格変動の激しいHDDは緩やかに安くなっている。現在は1Tバイトなら6000円台、1.5Tバイトなら8000円台、2Tバイトでも1万2000円以下から買える。また、SATA3.0対応の高速タイプも供給量が安定して増えており、容量面でも速度面でもストレージを強化しやすい状況だ。そのなかで、売れ筋のHDDを各ショップに聞いた。
各ショップで票はバラけており、特定のモデルや容量に集中した売れ方にはなっていない様子だった。その中でも全体としては、やはり1Tバイトと1.5Tバイトモデルの候補が目立っている。最も票が多かったのは、日立GSTの1TバイトHDD「Deskstar 7K1000.C HDS721010CLA332」。T-ZONE.PC DIY SHOPは「1TバイトHDDにも回転数が5400rpmや7200rpmのもの、変動タイプなどがあります。やはり高速な7200rpmを求める人が多いですが、なかでもHDS721010CLA332は7000円前後で、かなりお買い得です。複数台購入する人も多いですが、たっぷり在庫していますよ」と語る。
一方、1.5Tバイトでは1万円前後のモデルが多い中、複数のショップで8500円前後の値が付けられているウェスタンデジタルの「WD Caviar Green WD15EARS」が強かった。クレバリー1号店曰く「容量単価でみると1Tバイトモデルより安くなりますから。『特に使い道は決まっていないけど、とりあえずHDDは1万円で』という人の定番ですかね。ただ、このモデルは5400rpmです。7200rpmにこだわる人には、シーゲイトの『Barracuda 7200.11 ST31500341AS』が売れています。高速タイプでも1万円強で買えますし」と話していた。
また、SATA 3.0に対応したモデルもすでに定番の1つに数えられている。ショップによって売れ行きの差は激しいが、フェイス秋葉原本店では、1万円強で買えるウェスタンデジタルの1Tバイトモデル「WD Caviar Black WD1002FAEX」が、HDDでトップクラスの人気モデルになっているそうだ。「SATA 3.0が使える環境はこれから整ってくると思いますが、対応マザーを持っている人が増えているのか、意外なほど順調に売れています。やっぱり、『せっかく新しく買うなら速いやつ』と考える人が多いですし、価格もそんなに高くないですし。最近は供給量が安定しているので、同じ型番の同じロットでRAIDを構築したいという人でも安心して手が出せると思います」(同店)。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.