日本ヒューレット・パッカード(HP)は4月13日、ファッションデザイナーのヴィヴィアン・タム氏がデザインした低価格ミニノートPC「HP Mini 210 Vivienne Tam Edition」を発表した。2009年2月発売の「HP Mini 1000 Vivienne Tam Edition」、2009年10月発売の「HP Mini 110 by Studio Tord Boontje」に続くデザイナーズ・コレクションの第3弾となる製品だ。
製品の詳細はこちらの記事(→デザイナーズ・コレクション第3弾:日本HP、バタフライが羽ばたくミニノート「HP Mini 210 Vivienne Tam Edition」)に譲り、ここでは発表会の模様をお届けする。
発表会の冒頭では、同社副社長執行役員 パーソナルシステムズ事業統括 岡隆史取締役が登壇し、HPのPC事業について紹介した。まずは「HPのPC出荷台数は2005年から急速に伸び、2009年にはワールドワイドで6000万台に達した。この数字は1秒に2台が出荷され、世界の5人に1人がHPのPCを使っている計算になる」と事業の好調さを強調。HP製PCのコンセプトについては「エコ、イノベーション、多様性、アライアンス、サポートといった要素があるが、重要なのは“WOW & Cool”(驚きやカッコよさ)がない製品を作ってはいけない、ということ。こういった認識にここ4〜5年で変わってきており、それが差別化の要因になっている」と述べた。
また、今回の新製品に通じるデザインへの取り組みに関しては「2006年からZEN-designというコンセプトで、日本の石庭などがモチーフの独特なデザインを採用した。2008年からはデザイナーズ・コレクションのミニノートPCを投入することで、いち早くファッションとテクノロジーの融合を果たし、業界のパラダイムシフトをリードしてきた」とアピールした。
続いて、スペシャルゲストとしてファッションモデルの西山茉希さんが実機を持って登場。同社パーソナルシステムズ事業統括 モバイル&コンシューマビジネス本部 プロダクトマネージャの室裕明氏が西山さんに製品の魅力を紹介するという、トークショー形式で新製品の発表が行われた。
室氏は、ヴィヴィアン・タム2010年春夏コレクションのテーマにして、HP Mini 210 Vivienne Tam Editionのデザインコンセプトでもある“Butterfly Lovers”を紹介。これは中国の伝説で、かなわぬ恋の果てになくなった男女が蝶(ちょう)に生まれ変わって結ばれる「中国版ロミオとジュリエット」ともいえる内容だという。
また新モデルが、以前より取り組んできたデザイナーズ・コレクションの第3弾であること、製品パッケージや付属のワイヤレスマウスに至るまでデザインにこだわっていること、デスクトップ背景やアイコンもオリジナルを用意したことなどに触れ、「単にPCではなく、デジタルアクセサリーとしてとらえている」と述べた。
室氏は販売戦略についても言及した。全国27カ所のVivienne Tamショップで製品を展示し、青山、六本木、代官山、神戸の直営ショップでは4月15日に予約販売を開始する。また、女子大学生とのコラボレーションによる大学周辺などでのプロモーション活動や、6月に公開される洋画『Sex and the City 2』と関連した広告展開も行うという。
製品の感想を求められた西山さんは「ゴールドのPCはおしゃれ度が高く、色のぶつかりがないので、毎日持ち歩きやすい。使っているところを人に見せたくなる、自慢したくなるアイテムですね。これで6万円だったら、プレゼントとしてもおねだりできるかも。PCは実用的なのでプレゼントとしていいと思う。友人同士でおそろいで持っていても楽しそう」などと好意的なコメントを連発。さらに室氏が同製品を西山さんにプレゼントすると伝えると、驚きつつも「今度はわたしが誰かにプレゼントして広める番ですね」と笑顔を見せた。
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