発表会の冒頭では、NVIDIAジャパン 日本代表 兼 米国本社上級副社長のスティーブ・ファニー・ハウ氏が登場し、「NVIDIAの役割は、最高のビジュアルコンピューティングの能力と体験をユーザーに提供すること」と述べた上で「最高のビジュアルコンピューティングの定義は15年前と今では変わっている。現在求められるのは現実に近いビジュアルをどのように作り出して出力するかだ」と説明した。
ハウ氏は、「ASUSの最新ノートPCが、NVIDIAの技術を採用して比類なきビジュアル体験をユーザーに提供する」と紹介するとともに、ASUSの製品が「NVIDIAとパートナーが協力して高い価値を生み出すいい例になるだろう。立体視を体験するためには、数カ月前なら高価なシステムを導入するか映画館のような特別な場所に行かなければならなかった。しかし、ASUSのノートPCが登場したことで一般家庭でも楽しめるようになる」とアピールする。
続いて登場したASUSジャパン システムビジネスグループ ビジネスデベロップメントマネージャーのエミリー・ルー氏は、今回発表されたノートPC新製品の説明に先立ち、同社の新しいコーポレートスローガンと日本市場における計画を紹介した。
ルー氏が示したスローガン「Inspring Innovation」(希望を与えるイノベーション)と「Persistent Prefection」(目指しつづけるパーフェークション)では、技術を重視するASUSの文化をユーザーとパートナーに訴求すると説明、また、日本におけるASUSのノートPC事業の成果と2010年の計画では、2008年のEee PCによる世界的な成功に続いて、2009年にはThin & SlimノートPCとCUVLノートPCのセグメントを日本市場に投入してシェアの拡大に成功、それらの成果を受けて2010年には、ASUSが持つノートPCのすべてのラインアップで投入する製品を拡大していく考えを示している。
加えて、ルー氏はASUSのノートPCブランドの構成も紹介した。今回、ノートPCでも「R.O.G.」(Republic Of Gamers)をサブブランドとして立ち上げ、ノートPCでも「最高のゲーミング体験をユーザーに届ける」ことを目的とした製品群になる予定だ(記事掲載当初、R.O.G.の正式名称に誤りがありました。おわびして訂正いたします)。
ASUSジャパン システムビジネスグループ プロダクトマネージメント部 ノートパソコンアカウントマネージャーのレイ・ウー氏は、G51Jx 3Dの特徴を具体的に説明した。G51Jx 3Dはアクティブシャッター方式の立体視表示を採用したノートPCとしては、日本で初めてリリースされたモデルで、NVIDIAの3D Visionに対応する。専用の3Dメガネを使えば、高解像度の立体視を楽しむことが可能になる。ウー氏は、アクティブシャッター方式で表示される立体視映像の利点として、偏光式より映像がぼやけず、リアルな3Dが表示されることをアピールした。
さらに、ウー氏は3D Visionに対応した400以上のゲームタイトルが登場することや、アークソフト、サイバーリンク、コーレルといった主要なコンテンツ再生ソフトウェアベンダーからBlu-ray 3D プレイヤーがリリースされていること、さらに、インターネットの動画共有サービスや富士フイルムの「FinePix REAL 3D W1」など、立体視が楽しめるコンテンツやサービス、ハードウェアが充実してきていることも3D Visionによる立体視のメリットとして紹介された。
ウー氏は、G51Jx 3DのPCとしての特徴も説明している。G51Jx 3DはCPUにCore i7-720QM(動作クロック1.6GHz)を搭載するが、インテルのTurbo Boost Technologyによって動作クロックが2.8GHzまで上昇するだけでなく、ASUSの独自技術「Power4Gear Hybrid」によって、最高2.9GHzまでクロックアップが可能であると説明した。ほかにも、GPUにGeForce GTS 360Mを採用したことや、3D対応Blu-rayコンボドライブやイルミネーションキーボードの内蔵、3D Visionキット(アクティブシャッター式の立体視メガネと送信機)の標準付属などがG51Jx 3Dの特徴として紹介された。なお、初回出荷限定300台で「AVATAER THE GAME」も付属するという(仕様の概要についてはASUS、“3D Vision”対応のハイスペックノート「G51Jx 3D」を参照のこと)。
続いて、ウー氏は同日発表された「U30Jc」も説明した。こちらも、NVIDIAの最新技術「NVIDIA Optimus」に対応するノートPCとして日本で初めてリリースされた。NVIDIA Optimusは、インテルのノートPC向けプラットフォームにおいて、統合型グラフィックスコア(統合されるのはチップセットでもCPUでもかまわない)とNVIDIAの外付けGPUを、PCの処理内容によって自動で切り替える技術で(詳細はNVIDIA、GPUとIGPを自動で切り替える「NVIDIA Optimus Technology」発表を参照のこと)、省電力と高い3Dグラフィックス性能を両立させるのが特徴だ。
U30Jcも、TDP35ワットのCore i5-430M(動作クロック2.26GHz)と外付けGPUのGeForce 310M(CUDAコア16基、コアクロック1530MHz)を搭載しながら、バッテリー駆動時間は公称値で9.1時間を実現することが紹介された。
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