NECは4月19日、コンシューマー向けの2010年PC夏モデルを発表。ノートPC“LaVie”、デスクトップPC“VALUESTAR”の全6シリーズ/47モデルを4月22日より順次発売する。
夏モデルのテーマは、従来モデルの機能拡充に加え、
の3点。今後、12万台/月の出荷を目指す。
経済状況の悪化で買い控え傾向が見られた2009年度も、2009年後半にリリースされたWindows 7の効果を起爆剤の1つとし、2010年度は特にコンシューマーPC市場で販売数が持ち直してきている。回復が遅れると言われる法人市場においても、2009年度末より学校向けのICT市場や、中小企業(SMB)の旧PCリプレース需要が増えるなど、見通しも決して暗くはない。「2009年度の期末は、商品全体で不足感が出るほどまで需要が回復したと感じている。この勢いを2010年上期は継続、下期はもっと伸ばせるのではと期待している」(NECパーソナルプロダクツの高塚栄執行役員常務)
2010年現在のコンシューマー向けPC市場は、約6割がノートモデル、約4割がデスクトップモデルだという。新シリーズの「LaVie S」は、このうちライト層/ファミリー層に訴求するA4オールインワン型メインPCとして展開し、「機能の充実さは維持しつつ、もう少し薄く・スタイリッシュなPCを」「手頃な価格ながら、カラーバリエーション展開も」といったニーズに応える。
Windows 7と連携したコンシューマーユーザーのPCリプレース需要は、「テレビ機能付きPC」の需要増加ももたらした──と高塚執行役員常務。デスクトップPCのうち約6割がテレビ機能付きとなり、「家庭内で、もっと自由なスタイルでテレビを利用したい」「録画した番組を持ち出して応用したい」など、1度利用したことで生まれる、より進んだニーズも叫ばれるようになってきた。NECは、主力デスクトップPC「VALUESTAR N」の全モデルで地デジチューナーの搭載を標準としつつ、ノートPC+テレビへの訴求をNEC独自の技術を盛り込んだという「ワイヤレスTVデジタル」付属モデルを拡充することで、「PCならではの、テレビ利用シーンの創造や提案」をいっそう推進していく考えだ。「ノートPCの“テレビ搭載”率はまだ低いが、今後、これらの利用シーンを訴求することで(ノートPCのテレビ機能搭載モデル比率を)2〜3割へと増やしていきたい」(高塚執行役員常務)
合わせて、ソフトウェアベースで動作するよう工夫したLuiサーバーソフトの提供を2010年7月に予定すること、そして2010年上期中に3Dディスプレイ搭載PCを投入する予定である旨も示された。
「Luiを使ってみたいと思ったが、専用のハードウェアを実装した専用サーバー機を用意しないと使えず、導入までの難易度が高い──というユーザーさんの声がかなりあった。全モデルでLuiクライアントソフトをプリインストールすることにした今回のLaVie Lightシリーズ購入者に対し、Windows 7プリインストールモデル以降を対象にした既存のNEC製デスクトップPC/(モバイルノートPC以外の)ノートPC向けのLuiサーバーソフトを2010年7月に無償提供する予定。昨今はモバイルWiMAXなど、高速なワイヤレスWAN環境も整ってきていることも含め、より手軽に便利に使ってもらえるようになると思う」(高塚執行役員常務)
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