一般的に、個人の通信環境ではプロバイダから提供されているIPアドレスが固定ではないことがほとんどだろう。通信環境の状況などによって回線が切断されるとIPアドレスが変わってしまい、外出先からアクセスができなくなってしまうこともある。
このような場合はダイナミックDNSを使うと便利だ。ダイナミックDNSはFQDNと言われるホスト名とIPアドレスを変換するDNSの一種で、通常1日程度の有効期限を持たせたキャッシュを使用するところを60秒程度に短縮し、突然のIPアドレスの変更にも追従できるようにしたサービスだ。
また、ダイナミックDNSにはそのサービス事業者が保有しているドメインであれば無料で利用できるものも多く、手軽に始めることができる。IPアドレスが変更されたときには設定の変更を行わなければならないが、TurboNASシリーズにはDynDNSなどのダイナミックDNSサービス利用を支援する機能があり、ISPから割り振られたIPアドレスが変更されていないか定期的にチェック、変更されていれば自動的にダイナミックDNSを再設定することができる。
ユーザーの中にはすでに別の公開用自宅サーバを立ち上げており、Webサーバ用のポート80が使用済みとなっている人がいるかもしれない。ほかにも少しでもセキュリティを高めるためにポート80以外を使いたいというニーズもあるだろう。その場合はWebサーバ設定画面でポート番号を指定すればよい。もちろん、QMobile側もそれに合わせて設定する。
QMobileは、バージョン1.0.1ではiPad/iPhone両対応アプリとして登録されていたが、1.0.2になってiOS4対応となり、iPadおよびiOS4以前のiPhoneではインストールできなくなってしまった。また、動画が再生できなくなるといったバグもあり、これらを解決した1.0.3はアップル(AppStore)側でのレビュー中となっている。トランスコード機能もないため、再生できる動画フォーマットはiPhoneの仕様に制限されている。
携帯性に優れたiPhone/iPadにテラバイト単位のストレージ能力が追加されれば強力であるものの、現時点ではその到達率は限定的と言わざるを得ない。ただ、重要なのは大容量を誇るNAS上のマルチメディアコンテンツをiPhone/iPadで再生するためのインフラだ。Multimedia StationはMultimedia Station2となり、単なるWebブラウザベースのマルチメディアプレーヤーではなく、ネットワーク経由でのメディア視聴のインフラとなる、まさにマルチメディアステーションとして進化を遂げたと言える。
進化を止めない最強NASはその柔軟性にも定評がある。今後もユーザのニーズに応えつつ、確実に進化を続けていくはずだ。
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