このように高度な編集機能を持つラベルマイティだが、この手順はほかの印刷物でもおおむね同じだ。印刷物によっては特殊な編集を必要とするものもあるが、たいていは編集画面の上下のコントロールで制御できる。一度操作を覚えてしまえばどんなものでも作ることができる操作性の良さはさすが老舗といったところだ。ここでは利用シーンの多いものをいくつかピックアップしてみた。
名前シールや名刺などは単品モノであるCD/DVDレーベルと異なり、1枚のシートに複数のラベルを印刷する。その内容は1枚1枚異なる場合もあるし、すべて同じ場合もある。また、すべてを一度に印刷するのではなく必要に応じて数枚だけを印刷したいこともあるだろう。ラベルマイティでは用紙情報として複数のラベルが1枚に含まれているかどうかを持っており、どの位置のラベルに何を印刷するのか、といった配置情報をレイアウトという名前で管理している。
レイアウト編集画面では作成した1枚のラベルをコピーしたり、Excelなどの外部ファイルからの差し込みが可能だ。
ポスター印刷は複数の出力用紙に分割して印刷し、張り合わせることで巨大な印刷物を生成する。一般にはプリンタの印刷可能サイズを超えるものに対して利用する機能だが、ポスター印刷自体は用紙サイズを問わない。つまり、A4サイズまで印刷可能なプリンタであっても、はがきサイズの用紙を複数組み合わせて印刷することができる。100円ショップのステッカーシートははがきサイズなどの小さなものが多いが、この機能を使えば安価に大きなサイズのシールを作ることができる。
※注)差し込み機能/連番印刷・ポスター印刷はラベルマイティ 10 プレミアムの限定機能
一般的なドキュメント作成用のソフトでは複数ラベルの両面印刷で表と裏の関係を把握するのが難しい。専用ソフトであるラベルマイティでは両面モードが用意されており、各ラベルの表裏を把握しやすくなっている。
そのほか、ラベルマイティが対応している用紙は100社1万7000種類以上に及ぶ。名前シールや名刺といった一般的なものから、うちわやあぶらとり紙ケースといったユニークなものまで幅広く取りそろえているので、用紙の種類だけ見ていても面白い発見があるかもしれない。
冒頭でも述べたとおり、ラベルマイティは「美しい印刷物」を「簡単に」作ることができる。その「簡単」という意味は決して「選択の幅を狭めて簡略化されている」のではなく、「目的を達するために必要な最短のオペレーションが用意されている」という意味だ。豊富なデザインに加え、そのデザイン自体も編集できる自由度の高さ、そしてさまざまな制作物を共通の簡単操作で実現している。ラベルマイティを手にして創作意欲をかき立てられてしまう人は多いはず。ラベルマイティは我々がすでにかなり高品質な印刷設備を個人で所有しているのだ、ということを改めて再認識させてくれるソフトだ。
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