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簡単拡張ストレージ「Drobo」のデータロボティクス、日本市場に本格参入足りなくなったら「ベアHDDを買い足すだけ」(2/2 ページ)

» 2010年09月16日 19時18分 公開
[岩城俊介,ITmedia]
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保存する内容はそのままに、HDDを買ってくれば「容量だけ」拡張可能

 ベーシックモデルのDroboは、本体の前面に4つのストレージベイを備え、Serial ATAの3.5インチベアHDDを(マウンタ類なしで)最大4つ、そのまま装着可能。RAID対応ストレージキットで制限のあった、同一メーカー・同容量の「同一のHDD」を複数台用意する必要がなく、HDDを装着すると必要なデータ保護設定と処理を自動実行し、複数のドライブを1つのボリュームとして自動的に再構築する機能を備える。

photophotophoto 「Drobo」シリーズの特徴。独自の「BeyondRAID」機能で、一般的な外付けHDDと大規模RAIDストレージの間のニーズを担い、従来のユーザーが抱えていていたデメリットを解消できるとする

 このプラグ&プレイ機能と自己マネジメント機能、ミックス&マッチ機能により、「当初は500Gバイト×2の構成で運用→容量が少なくなったので、2TバイトHDDを1つ追加しつつ、現500GバイトHDDを1つだけ外して、もう1つの2TバイトHDDと差し替える」──などといった芸当が可能だ。3.5インチのSerial ATA HDDであれば「何でもよい」ため、新旧異なる容量のHDDを混在して使用できるほか、HDDの入れ替えもバックアップ作業などは必要なく、古いHDDを引き抜いて新しいHDDを入れるだけで完了する。ユーザーは何も考えず・高度な操作や知識の必要なく、容量を手軽に拡張できるメリットがとくに大きい。

 このほか、搭載するHDDの全ブロックとセクターをチェックする“データスクライビング機能”とともに、万一HDD障害が発生しても、残容量でまかなえる場合は自動的にリビルドする「セルフヒーリング機能」も備える。また、ブロックベースで処理するため、テラバイトクラスのRAIDシステムでは1日がかりの時間が必要だったリビルド作業も、大幅に時間を短縮できるようになるという。単一ボリュームの最大容量は16Tバイトで、Drobo/Drobo S/Drobo FSは1つ、上位のDroboProは最大16個、DroboEliteは最大255個までのボリュームを構成できる。

photophotophoto Droboの外観。142.4(幅)×160(高さ)×278.8(奥行き)ミリ、重量はHDDレス時で約3.04キロ。背面に低速回転型の大型ファンを備え、静粛性も高い。動作音は24.2デシベル、消費電力はHDDなしのスタンバイ時で5ワット、HDDフル搭載稼働時で40ワット。対応ファイルシステムはFAT32、NTFS、HFS+、ext3(EliteのみVMFSも含む)
photophoto HDDは、マウンタ類なしにそのまま差せる。HDD横のインジケータはシステムの状態(写真=右参照)を示し、本体下部の青色インジケータは現在の残容量を示す
photophotophoto 空いているHDDベイに新たなベアHDDを差すだけで、冗長性の自動再構築とともにボリュームの容量が拡張できる

 個人・SOHO・プロシューマー向けのDrobo/同S/同FSは、ドライブベイ数、対応インタフェースの違いでさまざまなニーズに対応する。DroboはUSB 2.0かFireWire 800接続、Drobo Sは5つのドライブベイとUSB 2.0より高速なeSATAにも対応、Drobo FSはギガビットLAN(ジャンボフレーム対応)インタフェースを備え、ネットワークドライブとして利用できる。


 自作PCユーザーも、RAIDとともに大容量と冗長性を持たせたストレージ環境で運用するシーンは多い。3.5インチHDDを買ってくれば、1ボリュームのまま+保存するデータ内容もそのまま「容量だけ拡張」できるメリットはWindows Home Server搭載システムなどでも実現するが、やはりそれよりやや容易な「外付けHDD/ベーシックNASの延長」として運用することを想定している。

 容量が足りなくなったらベアHDDを買ってきて追加する、あるいは古いHDDと差し替えるだけで容量拡張が可能であり、かつRAID 5/6相当の安全性を実現する点は、ビジネスユーザーはもちろん、ハイエンド自作PCユーザーを中心とするコンシューマーユーザーにこそ注目してもらいたい製品といえそうだ。



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