アップルは10月21日、8つめのメジャーアップデートとなる次期Mac OS X Lionを2011年夏に発売すると発表、同OSに搭載される新機能をプレビューした。また、iPhone/iPad向けのApp Storeと同様に、OS X向けアプリケーションをワンクリックで購入できるMac App Storeも開設する。こちらは90日以内にサービスが提供される予定だ。
米国で行われたスペシャルイベント「Back to the Mac」では、次期Mac OS X Lionの新機能として、iPadのようにホーム画面にアプリを並べて表示する「Launchpad」、アプリケーションの全画面表示、起動中のすべてのアプリケーションをふかんする「Mission Control」が先行して紹介されている。イベント名の“Back to the Mac”の通り、iPad(iOS)で採用されたUIのいくつかがMac OS Xにも継承された形だ。
Launchpadでは、DockのLaunchpadアイコンをクリックすると、iOSのSpringBoardと同じように、Macにインストールされたアプリケーションのアイコンがホームスクリーンに並ぶ。アイコンの数が増えてもスワイプ操作でページを切り替えられ、アイコンの場所を移動したり、フォルダにまとめることが可能だ。また、iPadと同じようにシステム全体がフルスクリーンアプリケーションに対応し、ワンクリックで全画面表示に切り替えられるほか、トラックパッド(またはMagic Mouse)をスワイプすることで、ほかの全画面アプリケーションにスイッチしたり、デスクトップに戻ったりできる。
Mission Controlは、起動中のアプリケーションを一目で見渡すための機能で、スワイプ操作で呼び出せる。Expose、Spaces、 Dashboard、全画面アプリケーションのサムネイルなどがまとめて一画面に表示され、各アプリケーションにワンクリックでアクセスできるため、非常に多くのアプリケーションを同時に立ち上げていても、迷わず目当ての作業に切り替えられるのが特徴だ。
一方、iOS向けに提供しているApp Storeと同じように、Mac OS X向けアプリケーションの提供にもMac App Storeを開設する。iPhone/iPadと同様にiTunesアカウントを使う仕組みで、カテゴリや人気によるアプリケーションの検索や開発者からの製品紹介、カスタマーレイティングなどを参照可能。また、目当てのアプリが見つかればワンクリックでダウンロードとインストールが行われ、アプリケーションのアップデートもMac App Store経由でまとめて実行できる。こちらは90日以内のオープンを予定しており、Snow Leopardから利用可能だ。また、2011年夏に出荷されるLionにも含まれる。
このほか、iPhone 4と新型iPod touchでおなじみのWi-Fiを使ったビデオ通話機能「Face Time」をMacで利用する「FaceTime for Mac」のパブリックβ版も発表された。FaceTime for Macはアドレスブックを使って(相手がiPhone 4なら電話番号、iPod touch/MacならEメールアドレス)通話相手を呼び出せる。なお、FaceTime for Macの利用には、Mac OS X Snow LeopardとApple IDが必要だ。パブリックβ版は無償でダウンロードできる。
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