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「iOS 4.2」ついにリリース――登場8カ月目のiPadを一新するアップデート林信行が速攻リポート(1/4 ページ)

» 2010年11月22日 22時31分 公開
[林信行,ITmedia]

アップルが待望のiOS 4.2を公開

 2010年11月22日の22時30分(日本時間)、iPadが新しい一歩を踏み出し始めた。同製品にとって初めてのOSメジャーアップデート、「iOS 4.2」のリリースだ。正確なバージョンは4.2.1となっている。

 フォルダ機能、マルチタスク機能、AirPrint、AirPlayなど、主だった機能については、すでに夏に開催されたWorldwide Developers Conference 2010でも伝えられているが、ここでは、iPadのこれまでの歩みや、新機能で開けてくる新しい道を中心に、アップルの担当マネージャーの言葉も交えながら、iOS 4.2に迫ってみたい。

iOS 4.2のホーム画面。背景がiPhoneと同じ水滴になった
バージョン情報には「4.2.1」とある
電源を入れると表示されるiTunesアイコンも新しいアイコンになっている

実はまだ登場から8カ月、日本では半年もたっていないiPad

米国での発売は2010年4月3日。3月12日より事前予約が始まった

 「iPadは、実はまだ市場に出てから8カ月もたっていません(日本での販売開始は5月28日なので、まだ半年もたっていない)。1月の製品正式発表前から、『こんな製品が出てくるのではないか』というウワサはかなり長くありましたが、このわずか8カ月ほどの間に、一気に広がり、ウワサをしていた人々の想像も及ばないほど幅広い使い方をされ始めています」――そう語るのは、iPadの製品担当マネージャー、スコット・ブロデリック氏だ。

 「アップルは、スマートフォンとノートPCの間に、何か新しいカテゴリーの商品を生み出す余地があるのではないかと考え、電子メール、Webブラウジング、写真、ビデオ、音楽、電子ブックといった幅広い用途を、優れた使い心地で実現できる機器として、iPadを出しました。新カテゴリーの製品だというのに、人々はこれに飛びついて最初の180日だけで750万台も売り上げる大ヒット商品になりました。これは新カテゴリーの製品としては、異例の実績でしょう」

 「しかも、驚くべきは、こうした人々が朝起きてから夜寝るまでの非常に長い間、iPadを触っており、非常に多様な使い方をしているということです。これにはiPadの大きく見やすい10インチ(正確には9.7インチ)の液晶画面も関係していれば、誰でも簡単に習得できるマルチタッチの操作も関係しているでしょう。さらにiPad用に最適化されたアプリケーションの数は4万本に増えたことも」

 ブロデリック氏はこういって現在、Epic Games社が開発中の3DゲームでUnrealエンジン採用の「Epic Citadel」の開発途上版やレシピアプリ、宇宙について学べる「Solar Walk」といったアプリケーションを通して、iPadがゲームやキッチン、教育の現場でも活躍していることを紹介。

 Epic Citadelでは、古いヨーロッパの城下町を流れるような滑らかな動きで歩き回ることができる。この動きを実現する3D描画のUnrealエンジンは、これまでにもさまざまなPC用に最適化されてきた。「その開発にあたったスタッフたちもiPadのパフォーマンスと反応の良さに驚き、今さらなるiPad最適化に力を入れている、という。我々は今後、このUnrealのエンジンが、ほかのいろいろなゲームにも採用されることを心待ちにしている」とブロデリック氏は言う。

 「iPadは、この8カ月で信じられないような成果をあげてきたと言っていいんじゃないかと思います。ただ、その一方で、非常に多くの人が、すでに先にiPhoneやiPod touchでiOS 4を体験してしまいました。なので、今日はiPad用のiOS 4、iOS 4.2を紹介しようと思います」

滑らかな3Dグラフィックスに定評のある「Epic Citadel」
太陽系を3Dモデルで学べる天文学アプリ「Solar Walk」

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