東プレ「Realforce」のG-Tune専用キーボードに酔う1日7円の至福(1/2 ページ)

» 2010年11月29日 17時37分 公開
[小川夏樹,ITmedia]
G-Tune MASTERPIECE Realforce 108B-MP

 「Realforce」といえば東プレの高級キーボードだ。入力スイッチに静電容量無接点方式を採用することで、抜群の入力反応と高い耐久性を誇ることで知られている。その東プレのRealforceがマウスコンピューターのG-Tune専用キーボード「G-Tune MASTERPIECE Realforce108B-MP」として新登場した。Realforceとしては初めてゲームに特化したキーボードでもある。

 PC USERの読者なら、東プレのキーボードと聞いてピンと来る人が多いだろうが、「あの高いキーボードでしょ?」「東プレのキーボードって、理由はよく知らないけどすごくいいらしいね」といった程度の認識しかないユーザーもいると思われる。そういった方は本記事を読んで、東プレのRealforceという繊細なタッチ&フィーリングを持つキーボードの存在を是非知ってほしい。かくいう筆者もかつてはキーボードにあまりこだわりを持っていなかったが、東プレのキーボードを使ってみて考えを改めた1人だ。

 さて、いきなり出鼻を挫くようだが、東プレがマウスコンピューターと共同で作り上げた「G-Tune MASTERPIECE Realforce108B-MP」の価格は2万4990円だ。いくらキーボードがPCの入力に最も重要なデバイスとはいえ、2万5000円は高過ぎると感じる人がいてもおかしくはない(筆者も最初はそう思っていた)。しかし、Realforce108B-MPは、ひとたび使ってみればその価値が十分にあると思わせるだけのクオリティに仕上がっている。

静電容量無接点方式を採用し、3000万回の打鍵に耐える高い耐久性

キーピッチ19.05ミリ、キーストローク4ミリの日本語108キーを搭載

 まず、Realforceがなぜほかのキーボードより優れているのか、そしてRealforce108B-MPには、Realforceが持つ魅力や特徴がどの程度採り入れられているのかを見ていこう。Realforceシリーズの特徴は、独自スイッチとそれにより作り出されるキータッチ、入力のしやすさを追求したステップスカルプチャータイプのキーデザイン、そして全キー同時押し対応(PS/2接続タイプのみ)などだ。もちろん、Realforce108B-MPもこれらのポイントをすべて網羅している。

 Realforceは、少しでも触って見れば、一般的なキーボードとは打鍵感がまるで異なることを体感できるはずだ。その柔らかさとキー反応のよさを実現しているのが静電容量無接点方式というキー構造である。Realforceシリーズのキー入力に要する荷重はモデルによってさまざまだが、Realforce108B-MPでは全キーの荷重が45グラムで統一されている。その打鍵感は非常に軽やかで、キーボードの入力音もほとんどしない。

 キーボードはキーが押下げられて電極が合わさることで入力を検知するが、静電容量無接点方式は電気的な接点が存在しないため、寿命が一般的なキーボードの3倍以上と長寿命を誇る。具体的には一般的なキーボードでキーの押下回数の寿命が約1000万回なのに対し、静電容量無接点方式だとその寿命は3000万回以上となっている。

 つまり、通常のキーボードなら壊れてしまうくらい長い期間使い続けても、Realforceであればさらにその2倍以上の使用に耐えられるわけだ。一般的なキーボードの寿命が4〜5年だとしたらRealforceである108B-MPは最低でも12年近くは持つ計算になる。PCを買い替えたとしても108B-MPはずっと使い回していけるということだ。

全キー同時押し対応と優れたキー配列のデザイン

 Realforceシリーズ自体は特にゲームに特化したキーボードではないのだが、ハイエンドゲーマーの間ではRealforceを好んで使うという人は意外と多いようだ。その理由が全キー同時押し対応だろう。これはPS/2接続タイプのモデルに限るが、例えすべてのキーが同時に押されても入力を感知できる。USBタイプのキーボードでは同時キー入力に制限があるため、プレイするゲームタイトルによっては入力抜けが起きる可能性もあるが、PS/2モデルであればこの心配はない。6キー以上のキーを両手ですばやく入力するようなゲームに有用だ。

 ゲーミングブランドのRealforce108B-MPがあえてUSB接続を採用しなかったのは、この全キー同時押しが譲れなかったためだろう。また、BTOオプションで108B-MPを選択可能なマウスコンピュータのG-TuneシリーズのデスクトップPCは、ほぼPS/2ポートを搭載しているのでインタフェースが問題になることはほとんどない。ただし、PS/2ポートを持たないPCで使う場合は、USBとPS/2の変換コネクタは動作対象外である点に注意してほしい。

 このほか、指の動きに合わせてキーの列ごとに配置や高さが異なるステップスカルプチャータイプになっているのもポイントだ。自然な指の動きでタイピングできるため、入力時の疲労やストレスを軽減し、かつ高速な打鍵が可能になっている。キーボードの背面にはキーボードの角度を変更できるスタンドがあり、キーボードのケーブルは、キーボードの左右どちらにも出せるようにケーブル用の固定溝が切ってある。

本体左側面。手前側はフラットに、多くに向かってなだらかな段差がついている(写真=左)。スタンドで高さ調節が可能(写真=中央)。本体右側面(写真=右)

本体前面(写真=左)。本体背面(写真=中央)。本体底面(写真=右)。重量は約1.4キロとかなり重く、ゲーム中の激しい操作でも本体ががたつくことがない。底面左右には滑り止めもある

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