アキバで「8000円切り」といえは2TバイトHDDだったが、最近は1枚4GバイトのDDR3メモリがハイペースで値下がりしており、11月末から7000円台で売られる2枚セットモデルも多数見られるようになっている。パソコンショップ・アークは「メモリの主流は、1枚2Gバイトタイプから4Gバイトタイプに間もなく切り替わる可能性がありますね」と語る。
低価格化が顕著なのは、PC3-10600のDDR3メモリだ。1枚4Gバイトの2枚セットが複数のショップで8000円切りを記録しており、先週末もクレバリー1号店でPQIの「DD3133-4G2D」が7880円の値をつけるなど、一過性でない勢いがみられる。クレバリー1号店は「他店さんでも4Gバイトメモリが安くなっているみたいですね。PC3-10600なら、容量単価で考えても4Gバイトタイプのほうが安いものもあるので、ウチもかなり好調に売れています」と話していた。
実際、1Gバイトあたり1000円を切るDDR3メモリは2Gバイトタイプでも貴重だが、4Gバイトタイプをみると複数のメーカーやチップを搭載したモデルが条件を満たしている。先週は前述のシリコンパワーやPQIのほか、パソコンショップ・アークにはトランセンド製の「JM1333KLN-8GK」が、ドスパラ秋葉原本店にはADATAの「AD3U1333C4G9-2」がそれぞれ7980円で並んでいた。
こうした業界全体の動きについて、ドスパラ秋葉原本店は「円高とはあまり関係ないようで、各社の工場が4Gバイトメモリの製造にシフトしているのかもしれません。32ビットOSを使っているお客さんには2Gバイト2枚のセットが定番となっていますが、64ビットOSを使っている方は当然のように4Gバイトメモリを買われていきます。来年もこの傾向は続きそうです」と分析する。
メモリの大容量化が進むと、現実的に3Gバイト強までしか認識できない32ビットOSの需要は、実質上限なしの64ビットOSに流れていく可能性が高い。それを受けてか、パソコンショップ・アークはWindows 7 Ultimate 32ビット版(DSP版)に数量限定で1万7980円の特価をつけていた。「ゲームやアプリの対応などでまだまだ32ビットOSの需要はあると思いますが、全体的に売れるのは64ビット版ですね。それでも、用途をしっかり見据えれば32ビット版が活躍できるシーンも多いでしょうから、そうした方に買ってもらえればと思っています」とのことだ。
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