先週の水曜日、NVIDIAの新しいGPU「GeForce GTX 570」を搭載したグラフィックスカードが発売された。GALAXYやリードテック、ギガバイトら複数のメーカーから発売され、EVGAの「GeForce GTX 570 Superclocked」といったオーバークロックモデルも初回から出回っている。価格は3万3000円前後から4万3000円弱で、在庫は潤沢だ。
GeForce GTX 570は同GTX 580の下位にあたるモデルで、コアクロックは732MHz、メモリクロックは3800MHzとなっている。標準カードのメモリはGDDR5を1280Mバイト積んでおり、消費電力はTDPで219ワット。クレバリー1号店は「パフォーマンスは前世代のハイエンドであるGTX 480とほぼ同じです。そのうえでTDPが低く、3万円台で買えるモデルが多いということで、かなり優等生なラインアップだと思いますね」と話していた。
全体的な評価は多くのショップでまずまずだったが、売れ行きは今ひとつの様子。パソコンショップ・アークは「個人的にはかなり割安だと思うんですけどね。ライバルのRadeon HD 6000ファミリーが安いので、3万円前後くらいにならないと初回からいきなりヒットとはいかないのかもしれません」とやや残念そうにしていた。
その原因について、ほかにも2つの理由が複数の店員さんの口から語られた。1つはFF14特需だ。「FF14発売前にハイエンドカードを求めるニーズを満たしてしまったのが大きいと思います。その後のFF14の評判も汚名返上とはいっていない状況ですし、しばらくはハイエンドGPUの盛り上がりは期待しにくいかもしれません」(某ショップ)という。
そしてもう1つは、Radeon側の新製品の存在だ。別のショップは「Radeon最上位のHD 6970が年内に間に合う可能性が高いので、そのレビューを見定めたうえでどのカードを買うか決めるという人も少なくないと思います。我々が受けている情報からも、HD 6950は厳しくても、HD 6970はどうにか……という公算があるので、もしかしたら年末までまってGTX 570も一緒にブレイクするかもしれません」と語っていた。
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