聞いているこちらが、「大丈夫なのか」と思うほどに、インテルとマイクロソフトが主流となったPCを否定するファン氏の講演では、最後に、ARMは2008年から2009年の減少傾向から脱して2010年から成長を回復し、2014年にかけて急速に成長するという独自の予測も紹介。さらに、Microsoftが「Windows for ARM」を発表する予定という報道を引き合いに出すなど(NVIDIAのプレスカンファレンスはMicrosoftによる基調講演の4時間前に行われた)、デジタルデバイスの流れがこれからARMに大きくシフトしていくと訴求し続けた。
この流れを受けて、ファン氏は、NVIDIAが“Project Denver”と名づけたCPU開発計画を進めていることを明らかにしている。このCPUは、NVIDIAのGPUを統合するARMベースのもので、従来のモバイルコンピューティングの枠を超えて、サーバやスーパーコンピューティング、そして、クラウドコンピューティングまでカバーする性能を有するとしている。
ファン氏はこのCPUをApple、Google、そして、将来のMicrosoftなど、ARM対応OSを持っている(もしくは、開発を表明している)OSベンダーがサポートするオープンなものになり、NVIDIAのCPUがスーパーフォンからスーパーコンピュータまでをカバーするだろうと述べている。(記事掲載時、Project Denverの表記に誤りがありました。おわびして訂正します)
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