既報の通り、東芝は2011年PC春モデルとして、コンシューマー向けに6シリーズ全21機種のラインアップを発表した。目玉は、2011年1月のCESで発表されたばかりの“Sandy Bridge”こと第2世代Coreプロセッサー・ファミリー採用ノートPC「dynabook T551」だが、地デジチューナーを搭載するdynabook Qosmioシリーズにもユニークな製品が登場している。それが「dynabook Qosmio T750」だ。
T750のCPUはSandy BridgeではなくWestmere世代のものだが、最新のCore i5-480M(2.66GHz/最大2.93GHz)を採用(ちなみにCore i5-480Mまだインテルのスペックシートに載っていないようだ)。また、HDD容量も750Gバイトに増強されている。
何といっても目を引くのが、天面の処理に東レの「PICASUSテクノロジー」をベースとした加飾技術を導入した点だ。この技術はすでに携帯電話などで採用例があるが、ノートPCでは世界初という。従来のように染料で色を加えるのではなく、樹脂フィルムの傾斜積層(約1000枚)によって特定の波長のみ反射する“構造色”となっている(ただし、dynabook Qosmio T750は着色コート層も用いている)。この発色原理は、自然界でも太刀魚や南米のモルフォ蝶などに見ることができ、金属を使わずに金属的な光沢を表現できるのが特徴だ。また、素材に金属を含まないことで、電磁波透過性が高く、環境への負荷も低いといったメリットがあるという。
樹脂フィルムのため、本物のアルミのような質感はないものの、光の加減や視点によって青緑から深い青へと色を変えていく様子が印象深い。また、ある程度距離のある場所から天板を眺めると、周囲の風景から浮き上がっているように見えた。青系統の落ち着いたカラーリングだが、鏡面仕上げのような光沢感があり、使用場所によってはかなり目立ちそうだ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.