あの“モバイルギア”が帰ってきた。キーボード搭載のポケットデバイス「LifeTouch NOTE」がNECから登場する。
LifeTouch NOTEは、残念ながらモバイルギアではなく“LifeTouch”の名称を用いつつもフルキーボードに加えてデュアルコアのNVIDIA Tegra 2を搭載するなど、話題にするポイントが多いAndroidデバイスである。2011年1月に開催された2011 Internarional CESでNECが公開したAndroid端末のうちの1台だ。
ノートPCと同じように使えるクラムシェル(折りたたみ)スタイルをまとい、タッチパネルも備える7型ワイドの液晶ディスプレイ、CPUはデュアルコアで最大1GHz動作の「NVIDIA Tegra 2」を搭載、OSにはAndroid 2.2を採用する。通信機能には無線LANやBluetoothのほか、3Gモジュール内蔵モデル(NA75F/1A)も準備する。今回はWi-Fiモデル「NA75W/1A」の評価試作機で機能やパフォーマンスをチェックしていこう。
ボディは16.8ミリピッチのフルキーボードサイズほぼそのままと言える横長デザインで、かつてNECが販売していたキーボード付きPDA “モバイルギア“シリーズの流れをくむものだ。本体サイズは234(幅)×138(奥行き)×25(厚さ)ミリ、重量は約699グラム。少し厚いのでポケットに収めるにはちょっと厳しいが、片手でらくらくと保持でき、バッグやポーチ類に入れて手軽に持ち運べるサイズとなっている。PCに例えると、サイズ感はソニー「VAIO P」と似ているかなといった印象だ。
ディスプレイは800×480ドット表示に対応する7型ワイドで、指でも快適に操作できるようチューニングされた感圧式のタッチパネルを備える。昨今のノートPCと比べると解像度はそれなりだが、これは現状のAndroidアプリケーションの多くが800×480ドット程度を最大解像度とみなしている点、そしてドットピッチとのバランスも十分という点で現実的な選択と思う。
注目のキーボードは、主要キーを16.8ミリピッチで構成した日本語フルキーボードを搭載する。右のShiftキーが省かれている点を除けば一般的なノートPCのレイアウトにほぼ準じており、CtrlやAlt、Escなど、通常Android OS搭載のデバイスが備えないキーも存在する。カーソルキーも逆T字の構成で大きめに確保し、スペースキーもそこそこ長い。加えて、光学式のポインティングデバイスも備える。ポインティングデバイスはPCで言うところのカーソルを操作するマウスではなく、どちらかと言えばカーソルキー+Enterキーを拡張する役割で、一部のAndroidデバイスが備える小型トラックボールと同じと思えばよいだろう。
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