VAIOノート初の3D立体視対応モデルということが最大のセールスポイントだが、最新テクノロジーに対応した性能面も注目に値する。ここではVPCF219FJ/BIの性能を各種ベンチマークテストで調べていこう。
Windows 7標準機能のWindowsエクスペリエンスインデックスのスコアは右の画面の通り。基本スコアは5.9だが、これは2.5インチHDD(5400rpm)を採用したプライマリハードディスク(HDD)のサブスコアだ。それを除くと6.6以上で、プロセッサとメモリは7を超えており、ハイレベルな基本性能を備えていることが分かる。
システム全体のパフォーマンスを測定できる定番ベンチマークテストのPCMark05とPCMark Vantageのスコアからも、同じ傾向は確認できる。HDD関連のスコアが少し劣るが、PCMark05のCPUスコアで9074、PCMark Vantageの総合スコア(PCMark)で6982と優秀なスコアをマークしており、デスクトップ代替ノートとして不満のないパフォーマンスだ。
HDD関連のスコアにしても、ノートPCとしてはごく一般的なレベルで、ほかと比べて特に低いわけではない。データストレージの性能が物足りないなら、VAIOオーナーメードモデルでSSDを選択するという手もある。
DirectX 9.0c世代の3D描画テストである3DMark06のスコアは8306と、ノートPCとしては高いレベルだ。FINAL FANTASY XI Official Benchmark 3をはじめ、いくつかのゲームタイトルベースの3D系ベンチマークテストのスコアも掲載しているが、最新の3Dゲームでも特に負荷の高いゲームでなければ一通りはプレイできるレベルといえるだろう。
バイオハザード5のベンチマークテストでは、NVIDIA 3D Visionによる3D立体視状態でも測定してみたところ、ノーマル状態では52.6fpsと十分快適にプレイできるスコアが出たが、3D立体視状態では20.7fpsと半分以下に落ち込んだ。少し我慢すれば遊べるだろうが、もう少し描画負荷が軽めのゲームならば、3D立体視の迫力ある画面で実用的にプレイできるだろう。
3DCGソフトのCINEBENCH R11.5を使ったレンダリングテストのスコアは5.02ptで、デスクトップ向けの第1世代Core i7、あるいはデスクトップ向け6コアCPUのPhenom II X6 1055T(2.8GHz)などに近いスコアで、モバイル向けCPUとしては非常に優秀といえる。
Media Espresso 6.5の動画エンコードテストも実行した。Intel HD Graphics 3000/2000のハードウェアエンコード機能(Intel Quick Sync Video)に対応していることで知られるソフトだが、NVIDIAのCUDAもサポートしている。ソフトの自動判別では「ハードウェアエンコーディング」のみ有効にされたが、「ハードウェアデコーディング」も有効にすることができ、両方有効にすると31秒とかなりの短時間でエンコードを終えることができた。これは同じ設定で行ったIntel HD Graphics 3000利用時の「VAIO S」(VPCSB19FJ/B:STAMINAモード)とほぼ同レベルだ。
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